アンジェラ・リーが妹ビクトリアの死の真相を説明、団体「Fightstory」設立
2022年12月に18歳で死去したONE女子アトム級MMAアスリートのビクトリア・リー(シンガポール / 米国)について、姉で現ONEアトム級MMA世界チャンピオンのアンジェラ(同)がメッセージを発表した。
公開された動画で、アンジェラはビクトリアの死因は自殺だったと明かし、こうした悲劇を繰り返さぬよう取り組んでいる活動について説明している。
また、アンジェラは、自身も2017年に自殺未遂をしたことがあると明らかにした。
このことは夫で元ONEアスリートのブルーノ・プッチ以外には打ち明けておらず、当時の報道では交通事故に遭ったとしか説明されていなかった。
アンジェラは19日に公開された動画でこう話している。
「あれから6年が経ち、その間成長して回復してきたけれども、このことについて話すことはもちろん、考えることすら難しい」
「自分は生き延びて、本当は何があったのかは誰も知らないから、普通の生活を送ることだって難しかった」
ビクトリアの死を契機に、自身のメンタルヘルス上の問題も踏まえ、アンジェラは行動を起こすことにした。
今年、非営利団体「Fightstory(ファイトストーリー)」を設立したのだ。
「『ファイトストーリー』は、あらゆる立場のファイターのために格闘家が設立されたメンタルヘルスに関わる非営利団体だ。目的は、自身の物語を分かち合い、希望を呼び起こし、すべての人が精神的にも肉体的にも健康に成功できるようなコミュニティをつくること。自分たちは物語の力で命を救えると信じている」
アンジェラによると、「ファイトストーリー」はビクトリアの功績を引き継ぎ、悲劇に打ちのめされながらも前向きに進んでいくための手段だという。
「『ファイトストーリー』はビクトリアのために作られた。彼女は自身が知る限り、最も私心のない人間だった。彼女は命を救うために自身の死の意味を伝えたいと望んでいるだろう」
ONE Fight Night 14で今後の方針を発表へ
妹の死を悼んでいたアンジェラ・リーは過去9ヶ月間、ほとんど表舞台に立つことはなかった。
これを受け、9月30日(土)の「ONE Fight Night 14 」で、スタンプ・フェアテックス(タイ)とハム・ソヒ(韓国)が、女子アトム級MMA暫定世界タイトルを争うことになった。
アンジェラはシンガポールで行われるこの大会に出席し、自身のMMAキャリアの今後について発表する予定だ。