アルジャン・ブラーが語るヘビー級コンテンダーたち
ONEヘビー級世界チャンピオンの座に就いたばかりのアルジャン・ブラー(インド)だが、すでにそのベルトを狙うアスリートたちを警戒している。
「この階級は層が暑い」と、35歳のブラーは話す。「異なる格闘技の、世界のベストアスリートが集まっている」
確かに、ONEのヘビー級総合格闘技の階級には、エリートレスラー、破壊的なストライカー、世界トップクラスのブラジリアン柔術家がひしめいており、皆この新王者を引き摺り下ろそうと目論んでいる。
しかし、ブラーはそれに動じることはない。この階級はますます競争が激しくなっているが、ブラーは自身のスキルセットと熱心さは他アスリートとは一線を画している、と信じている。
ヘビー級の7人と、2階級ONE世界チャンピオンのライニアー・デ・リダー(オランダ)について、ブラーが本音を語った。
ブランドン・ベラ
「彼はワールドクラスだ。(総合格闘技の)あらゆるアスリートと戦ってきた。ヘビー級では、対戦相手全員を第1ラウンドでノックアウトしていた。5年、6年とチャンピオンであり続けた」
「彼は非常にバランスが取れていて、どこにいても危険で、スタンド戦も好きだし、柔術もすごいし、レスリング経験もある。彼はあらゆる面で非常に危険だが、自分にはちょっと物足りない」
カン・ジウォン
「カン・ジウォンは若手だが、無敗で、驚いた。まだまだ素晴らしい未来がある。ミドル級アスリートのように、素早いフットワークと、素早いパンチを持っているし、タフだ」
「しかし、彼は打たれすぎで、自分の好みではない。クリーンヒットをするが、自分のように殴って、テイクダウンができるような何でも混ぜて戦うアスリートとは当たっていない」
アナトリー・マリキン
「優れたグラップラーで、勝ち方を知っていて、よくトレーニングしているし、でかいし、強い奴だ。すべてを兼ね備えている。だが、評価はまだ定まっていない。総合力の高さはどうかな?」
「まだ彼は、テイクダウンを封じて、テイクダウンを仕返してくるような、ハイレベルなレスラーと対戦したことがない。打撃を受けて、スタンド戦で戦うことになったらどうなるだろう? テイクダウンされたらどうなるか? これらの疑問の答えはまだ出ていないね」
マウロ・チリリ
「とても、とてもタフなファイターだ。押しが強いし。勝利に飢えていて、勝ちたいという意思がある」
「前回の試合で見せたように、彼はこうしたこと全てを持ち合わせていて、成長している。すごく成長したのがわかるし、タイトルマッチへの道を歩んでいると思う。だが、彼も自分との差を縮めることができない選手だろう」
オマール・ケイン
「こいつは大好きだ! モン・ナミ・ドゥ・セネガル(註:フランス語で私の友達という意味)! 伝統的なレスラーで、デカくて強い。素晴らしいアスリートだが、倒しやすそうだな。この辺でやめておくか」
アミル・アリアックバリ
「彼の運動能力には敬意を表さなければならない。でかくて、勝ち方を知っていて、レスリング出身で、MMAでも多くの勝利を収めている。だが、個人的には尊敬できない」
「しゃべりすぎるのが気に食わない。レスリング出身なら、戦いぶりで証明するのが当たり前だ。宣伝にはこういう側面もああると思うが、努力やバックボーンから逃げていると思う」
「彼の戦い方には穴がある。レスリングを貫けて、相手を抑えられれば素晴らしいことだが。しかし、逆に追い込まれれたら。ヒース・ヒーリングのような選手が彼を苦しめるだろう。カン・ジウォンは、追い詰めて、彼のスタンド戦には穴があると暴いた。それは自分たちもわかっている。彼はハイレベルなレスラーと対戦したことがないから、そこも疑問に思う」
キリル・グリシェンコ
「この選手もレスラーだ。こんなにたくさんのレスラーがサインしたのはいいことだ。この選手は、グレコローマンの選手で、オマール・ケインというモンスターを直近では倒している。もしかしたら、その再現もあるかもしれない。もう1勝したら、タイトルマッチ候補者になるかも」
「彼は好きなタイプの選手だ。長身でリーチもある。レスリング出身で、タフだ。勝利への石はあるようだが、MMAの世界でもタフだと証明した。だから彼には敬意を表する」
アライン・ンガラニ
「アラインはダチだ。こいつは大好きだ。ケインは、アラインの進化版と思ったが、インスタグラムの世界ではアラインがまだ支配している。ケージの中でも危険なやつだ」
「この男がキャリア後期でやっていることが好きだ。尊敬している。まだトレーニングをしていて、勝利を目指していて、それら全部をこなしている姿がすごい」
ライニアー・デ・リダー
「最後になったが、デ・リダーだ。オランダの2階級チャンピオンだ。彼には敬意を表したいと思う。優秀なグラップラーで、そこも尊敬している。しかし、彼は自分のような選手とは対戦していない。アウンラ・ンサンに勝ったことがある、それだけだ」
「アウンラはこの競技で偉大な功績を残しているが、決定的なテイクダウンを止められなかった。彼はグラウンド戦に応じたが、デ・リダーとはやるべきじゃなかった。スタンド戦ではよっぽど有利なんだから。だから、それは彼と彼のコーチ、そして彼のアプローチのせいだ」
「しかし、最終的にはデ・リダーが2本のベルトを持っている。どう防衛するか見ものだ。自分も同じことをやるし、もし彼がまだ現役なら、2人でやることになるかもしれない」
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