デ・リダーの対戦呼びかけにブラー「逆にベルトを奪ってやる」
ONEヘビー級世界チャンピオンになったばかりのアルジャン・ブラー(インド)が、ライニアー・デ・リダー(オランダ)の自信満々のコメントに反論している。
アウンラ・ンサン(ミャンマー)を2度倒し、ミドル級とライトヘビー級の世界タイトルを獲得したデ・リダーは、前代未聞の3階級制覇を目指してブラーに対戦を呼びかけている。
しかしブラーは、デ・リダーは気をつけるべきだ、と語る。
「自分はアウンラ・ンサンじゃない。ここではっきり言っておく」と、ブラーは最近動画でデ・リダーに対して語った。
「自分を相手にケージを横切って、ゴミのようなテイクダウンをしたり、ゴミのようなグラップリングで抑えたり、ゴミのような打撃で距離を詰めたりする、なんていうのは通用しない」
デ・リダーは、ONEのケージ「サークル」での戦いにおいて、誰にとっても手強い相手であることは間違いない。柔道とブラジリアン柔術の黒帯で、プロの総合格闘技14勝0敗という無敗記録をキープしている。
さらに、世界タイトルを獲得した2試合では、驚異的なパフォーマンスを見せた。
まず、昨年10月の「ONE: INSIDE THE MATRIX」では、アウンラ・ンサンを速攻でサブミッションで仕留め、ONEミドル級世界タイトルを獲得。さらに今年4月の「ONE on TNT IV」では、ユナニマス判定でライトヘビー級のベルトも獲得した。
しかし、コモンウェルスゲームズのレスリング金メダリストであるブラーは、マット上で世界レベルの能力を持っている。
ブラーは先月、長年ONEヘビー級世界王者として君臨していたブランドン・ベラ(フィリピン)に挑戦した際、そのグラウンド・スキルを駆使し、徹底的に叩きのめした。
「ONE: DANGAL」のメインイベントで行われた対決では、ブラーはスタンド戦でも効果的に戦ったが、最終的にはグラウンド・アンド・パウンドでベラに第2ラウンドTKOで勝利。インド初の総合格闘技世界チャンピオンとなった
そのため、ブラーは自分の死角のない戦いぶりは、デ・リダーにとってアウンラ・ンサンの打撃ベースの攻撃とは全く違った挑戦となるだろう、と考えている。
さらに、今すぐにデ・リダーにONEヘビー級世界タイトル挑戦権を与えるつもりはない。カン・ジウォン(韓国)が先に挑戦者になるべきだ、と考えているからだ。一方、2階級制覇のチャンスに向けてデ・リダーと対戦するために、階級を下げることにも意欲を示している。
「彼のスキルは全然すごいとは思わないし、自分を倒して名を成すなんてできないだろう」
「どちらかというと、自分が彼のベルトを奪うことになるだろう」
デ・リダーはブラーの反応を気にせずにマッチメーカーに世界タイトルマッチを要求している。
「自信があるみたいでよかったな。試合をやろうぜ」と、デ・リダーはONEの公式インスタグラムのリプライに記している。
まだ何も確定していないものの、両者ともお互いのベルトがかかった戦いへ意欲はあるようだ。
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