【3/26大会】BJJの伝説アルメイダ「モラエスは若松佑弥に一本勝ちする」
アドリアーノ・モラエス(ブラジル)が優れた格闘家であることは誰もが知っているが、同胞のブラジリアン柔術のレジェンドであるマーカス・アルメイダは、それだけではなく人間としても素晴らしいと語っている。
米フロリダ州の「アメリカン・トップ・チーム」でモラエスはアルメイダと共にトレーニングを重ね、2人は強い絆で結ばれているという。
3月26日(土)にモラエスは、シンガポール・インドアスタジアムで行われる「ONE X」のグランド・フィナーレで若松佑弥を迎え、ONEフライ級世界王座の防衛戦に臨む。アルメイダも、この一戦を楽しみにしているようだ。
アルメイダは、ONEチャンピオンシップにこう話している。
「約2年前、「アメリカン・トップ・チーム」に加入してすぐにアドリアーノ(モラエス)と出会った。アドリアーノはみんなに愛されていて、いつも笑っていて、明るい。もしアドリアーノが嫌いという人がいたら、その嫌っている人に問題があると思う(笑)。アドリアーノは驚くべき素晴らしい人間だから」
「彼は(ONEの)世界チャンピオンで、ジムに行くと彼のベルトが6、7本あった。ONEのベルトを間近で見たのは初めてだった。それで、距離が縮まった。色々な質問をしたら、大会の様子を教えてくれた」
「彼はブラジリアン柔術の黒帯だし、トレーニングの後にたくさん情報交換をする。いいポジションをたくさん知っているから、多くを学ばせてもらっている」
アルメイダは、13度ブラジリアン柔術の世界チャンピオンに輝き、総合格闘技でもONEで2勝0敗という完璧なスタートを切った。
一方、友人でありチームメイトであるモラエスは、7度ONEフライ級世界王者になり長年この競技の頂点に君臨してきた。このため、アルメイダはモラエスの成功の秘訣を注意深く観察している。
アルメイダはこう語る。
「彼の姿勢とメンタリティは、最も特徴的なものだ。どんなに難しい状況でも、常に冷静でいて、状況を変えようとする。ある試合では、ダウンを奪われて意識を失いそうになりながら、なんとか落ち着いて、試合を終わらせた。彼のメンタルの強さを示す一例だ。どんな状況でも揺るがない」
モラエスのフィニッシュを予想
モラエスが5連勝中の若松の勢いを止め、フライ級のベルトを保持するには、スキルをフルに駆使する必要があるだろう。
若松は2位コンテンダーでこの階級でも有数のヘビーなパンチを繰り出してくる。さらに、前回の試合ではグラウンド・ゲームも披露している。
アルメイダはフライ級のスター選手同士の熱戦を期待しており、モラエスを応援しているようだ。
アルメイダはこう話している。
「とても楽しみだ。若松はとてもタフな男で、いいストライカーだ。前回の試合では、手を骨折してしまったけれど、グラップリングを多用していた。彼は(昨年12月の「ONE: WINTER WARRIORS」で)自分の前の試合で戦っていたので最初から最後まで見たが、アドリアーノにとっても、とてもいい試合になると思った。若松が好きなのはアドリアーノの得意とするグラップリングだ。だから、きっと素晴らしい試合になると思うが、ベルトはアドリアーノが持ったままになると思う」
アルメイダはモラエスが勝つためには、若松を詳細に分析しなければならないと知っている。しかし、モラエスが若松の危険な技術をかい潜り、サブミッションで8度目のチャンピオンに輝くことができると信じている。
さらに、アルメイダはモラエスは寝技だけではなく、どんな距離でも戦える武器を持っているとも指摘する。
「(若松は)打撃が好きで、試合を危険なものにする。打撃では一撃が入って、それがちゃんとした場所に当たれば、試合は終わるかもしれない。しかしアドリアーノは動きがよく、リーチもあるから、そうした打撃を命中させせるのは難しい。立ち技でもグラウンドでも彼が有利だろうと思う」
「(若松の)寝技も素晴らしいが、アドリアーノの方がずっと優れている。第3ラウンドでアドリアーノが一本勝ちすると思う。この試合はフルラウンドにはならないだろう」