【8/3大会】現女王ケリー、アンダードッグ評価に「間違いだって証明してみせる」
8月3日(土)の「ONE Fight Night 24」で、ONEアトム級サブミッション・グラップリング世界チャンピオンのダニエル・ケリー(米国)は初防衛戦に臨む。
挑戦者は国際ブラジリアン柔術連盟(IBJJF)の世界チャンピオンに9度輝き、この競技の最軽量級で史上最高の選手として知られるマイッサ・バストス(ブラジル)。
タイ・バンコクのルンピニー・スタジアムで行われるこの試合は、ケリーにとってONE参戦以来、一番厳しい試練となるかもしれない。
ケリーはONE以外でのバストスの活躍ぶりについて熟知している。ただ、自身も同じく才能に溢れるアスリートであるということを証明する準備はできているようだ。
ケリーはONEチャンピオンシップにこう話している。
「自分は十分な評価を得ていないと思う。アンダードッグと思われている。けれど、彼女は下の階級でたくさん勝っているから、このことは予想していた」
「過小評価されていると思うけれど、それが間違いだってことを証明するのを楽しみにしている」
ケリーはこれまでにも他の世界チャンピオンに勝った経験がある。
昨年9月には当時IBJJF世界チャンピオンだったジェサ・カーン(カンボジア / 米国)に判定勝ちとし、ONE女子アトム級サブミッション・グラップリング初代世界チャンピオンになった。
この勝利でケリーは世界クラスの才能の持ち主だと印象付けたが、現在はバストスとの対戦を前に再びその資質に関する疑念を抱かれているようだ。
ケリーはその評価が妥当であるかどうかを問わず、アンダードッグとみなされることは気にしていないという。
「彼女のほうにより重圧がかかっていると思う。だって、自分が勝ったら自分にとってプラスになるから。彼女の方がずっと実績があるし、グラップラーとしてその点は尊敬している」
ケリーは今回の防衛戦で勝てれば、この階級で地上最強のアスリートとしての地位を固められるとわかっており、こうした最終目標を胸に、世界タイトル防衛に臨むという決意を表明している。
「マイッサ・バストスに勝って、自分こそが最強のアトム級グラップラーだってことを証明したい。史上最強のアトム級グラップラーになりたい。それが目標。こうした心構えを持つことで、間違いなく自分は違った人間になったと思う」
「それ以下は目指したくない。それ以下の目標を抱くことは弱い人間のすることだと思う。自分は弱い人間ではないし、そのことをマイッサ・バストス戦で証明したい」
「どんな攻撃をされてもやり返す」
理論上では、ダニエル・ケリーとマイッサ・バストスによる世界タイトルマッチは、世界トップのテクニシャン同士の対決だ。
現チャンピオンとして、ケリーは相手の一級のガードと粘り強いバックテイクに対処する準備はできていると自信を見せる。さらに、バストスの攻撃に対抗するための、自身の技術に関する鋭い洞察力にも信頼を寄せている。
「ONE Fight Night 24」での試合についてケリーはこう分析している。
「自分のレスリング技術のほうが上だと思う。一本勝ちを目指すやり方も、ディフェンスも、カウンターも自分のほうが上だと思う」
「この試合では彼女はバックを狙ってくると思う。レッグロックのような技を出そうとしてくると思う。たくさんの対戦相手がこれまで自分にレッグロックを仕掛けようとしてきたから。それなら願ったり叶ったり。自分はカウンターが好きだから」
どんな展開になるにせよ、ケリーは8月3日にアクション満載のペースの速い試合をするのを楽しみにしている。
そして何よりも、いつもと同様に一本勝ちを念頭に置いて戦いに臨むという。
「柔術のファンはエキサイティングな試合を期待しておいてほしい。一進一退の攻防になると思う。彼女はバックを狙ってくるだろうし、自分は首や足を狙っていく」
「どんな攻撃をされても、やり返すつもり」