【1/22大会】カピタン、タイトル戦へ「ラマザノフを第4、5RでKO」

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長い旅路の後、カピタン・ペッティンディーアカデミー(タイ)にキャリア最大の機会が訪れた。

カピタンは1月22日(金)の「ONE: UNBREAKABLE」で、ONEバンタム級キックボクシング世界王者のアラヴァディ・ラマザノフ (ロシア)に挑戦する。

バンタム級キックボクシング2位コンテンダーのカピタンが、ONEチャンピオンシップでの最大の目標を成し遂げられれば、最高の2021年のスタートになるだろう。

「もちろん、ONE世界タイトルに挑戦できることは嬉しい。緊張も(嫌な意味で)興奮もしていない。世界タイトルのために戦うのは、ONEに入った時からのプランであり目標だ。ONEの世界チャンピオンになりたい」と、カピタンは話した。

世界タイトル戦の前、カピタンはONEで記録的なスタートを切った。

昨年9月のデビュー戦で、6度ムエタイとキックボクシングの世界王者になり、数多くのメディアでこの階級で最高のキックボクサーとされていた同じくタイのペッタノン・ペットファーガスと対戦した。

ペッタノンは、このまま階級のランキングを駆け上がるかと目されていたが、カピタンがその勢いを止めてみせた。カピタンは、ペッタノンをわずか6秒、ONEスーパーシリーズ最速となるKOでノックアウトしたのだ。

こうした歴史的な偉業を成し遂げたにもかかわらず、カピタンは多少がっかりしているようだ。ファンの前で、自身の力を披露する機会がなかったからだ。

「正直、ペッタノン相手のデビュー戦には満足していない。どのくらい自分が強いか見せられなかったから」

「試合はあまりにも早く終わってしまったが、この試合で自分のことを知ってもらえたと思う。それは1つの目標だし、リングで最高のパフォーマンスを爆発させることを目指している」

デビュー戦での勝利に続き、カピタンはムエタイの世界チャンピオンに何度もなったチャムアックトーン・ファイタームエタイセンマニー・クロンスアンプルリゾート(いずれもタイ)を倒し、プロ戦績を通算142勝40敗とした。

こうした輝かしい活躍により、カピタンはONEバンタム級キックボクシング世界王座への挑戦権を得たが、ラマザノフからベルトを剥ぎ取るのはそう簡単には行かないだろう。

ラマザノフの戦績は61勝5敗。ONEスーパーシリーズの脅威となっている。

ダゲスタン出身のラマザノフはカピタンのチームメイトであるペットモラコット・ペッティンディーアカデミー(タイ)を2018年10月のデビュー戦で下し、その後アンドリュー・ミラー(スコットランド)とオグニエン・トピッチ(セルビア / アメリカ)を第1ラウンドノックアウトで倒した。

そして、2019年12月にはジャン・チェンロン(中国)に勝ち、初代ONEバンタム級キックボクシング世界王者になった。



シンガポールの決戦では、カピタンはラマザノフのスタイルに苦戦する可能性もある。ラマザノフは11センチ高い身長のアドバンテージ、多彩な打撃のコンビネーション、危険なプッシュ・キックを持っている。

27歳のカピタンは、ラマザノフが強敵であることを認めているが、相手の方こそ心配するべきだという。

「アラヴァディは本当に外国人のスタイルで、戦うのは難しい。総合力も高いし、武器も多い。最適なタイミングで自分の武器を使わないといけない」

「相手の強みはデカくて背が高いことだが、別に心配することは見当たらない。自分の方が経験豊富だし、アドバンテージも多い。自分のヘビーなパンチかキックを当てられたら、相手の方が窮地に陥るだろう」

「それからもう1つ。相手はしばらく試合をしていない。自分は去年数試合した。だから、自分の身体の方がよく準備できていると思う」

カピタンは戦いに向けて、元ONEフライ級キックボクシング世界王者のペッタム・ペッティンディーアカデミー(タイ)とトレーニングしている。

またトレーニングキャンプでは、ジムのオーナーであるナッタデー・ウアッチララタナウォン(通称:シア・ボー)がヘッドコーチを担当しており、元WBCフライ級世界チャンピオンのチャッチャイ・サーサクンがボクシングの指導を行っている。

スキルとゲームプランに磨きをかけるチームをバックに、カピタンは1月22日に向けて自信を見せる。

「素早く動かないといけないし、相手が嫌がることをしないといけない。だから、ラウンドの最初から前に出て自分の武器を出していく」

「相手をノックアウトすることもプランに入れているが、どのラウンドかはわからない。第4、5ラウンドあたりじゃないかな」

カピタンは目の前の試合に完全に集中しているが、バンタム級キックボクシングのベルトを獲ったら、無敵の同胞アスリートノンオー・ガイヤーンハーダオに目を向けるつもりだ。

「もしキックボクシングの世界チャンピオンになったら、次は同じ階級のムエタイ世界タイトルも勝ち取りたい」

壮大な夢のように聞こえるが、これまでのカピタンを知っていれば疑念を呈する者はいないだろう。

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