【6/8大会】進化した平田樹、連敗脱出へ「一本取れる自信ある」

Itsuki Hirata Ayaka Miura ONE 165 11 scaled

6月8日(土)の「ONE 167: Tawanchai vs. Nattawut II」で、アトム級 MMAマッチに出場する平田樹は、再び勝ち星を挙げようと燃えている。

対戦相手は、ビクトリア・ソウザ(ブラジル)。この試合は、改めてファンに自身はチャンピオンの資質を有するファイターだと印象付けるチャンスだ。

平田はONEデビュー以来6試合では5勝1敗としていたが、昨年からは元ONE世界タイトル挑戦者の三浦彩佳 ハム・ソヒ(韓国)を相手に連敗を喫している。

現在は米国から帰国し、「和術慧舟會HEARTS」の大沢ケンジの下で再始動。こうして環境を変えたことで元気を取り戻し、ソウザ戦ではよりアグレッシブな戦いぶりを披露すると約束している。

完売となったタイ・バンコクのインパクト・アリーナで行われる今大会に向けて平田はONEチャンピオンシップにこう話している。

「自分の良さを出して、何としてでも勝つという意欲を見せたい。待たないで先手、先手、の攻撃で行く。それで勝ってしまえば、フルラウンドを戦わなくてよいし、15分やる必要がない。早く終われるならそれがいい。15分やらなくていいくらい、最初に攻めていく」

実際に、直近で負けた2試合では平田はいつになく戦うのをためらっているようにも見えた。

こうした戦いぶりは自信の無さによるものだったかもしれないが、すでにこの点は克服しているようだ。

今回の試合に向けて、平田はこんなコメントをしている。

「自分のほうが体格がちょっと大きい分、リーチも変わってくると思うし、打撃もスマートに攻撃できたら、チャンスはあると思う。組みだって相手が下から来るなら上からパウンドできると思うし、1秒たりとも集中を切らさずに戦う」

柔道出身で危険なサブミッション・スキルを持つ平田は、対戦相手のソウザが実力あるグラップラーだということも承知している。

だが、平田はソウザに自分なりの戦い方で勝ち、連敗を止めるつもりだ。

「一本取れる自信もあるし、一本取りたいっていう気持ちもある。グラップリングが強い相手にこそグラップリングで勝ちたい。こだわり過ぎずに色々と交ぜながらやる。ただ、一本取れたら、相手をタップアウトできたら、気持ち良いだろうな、と思う」

連敗後「考え方を変えられて楽になった」

連敗の事実を受け止めるのは容易ではなかっただろうが、平田樹はこの経験を通じて新たな心構えが培われたという。

そして以前の自身を振り返り、長所でもあった負けず嫌いの性格が逆に災いし、練習では学ぶことよりも勝つことばかりを考えていたと説明している。

「前だとやられたくもないと思っていたし、負けたくない、失敗したいくないと練習でも思っていた。負けてからは、練習は失敗するところだと思えるようになった。いっぱい失敗するし、やられるし。もちろん女子選手にもやられるし、アマチュアの人にもやられる。前は意地を張るような感じだったけど、考え方を変えられて楽になった」

平田がこうした考え方を変えられたのは、大沢とのトレーニングのおかげだという。成功にこだわり過ぎるよりも、ときには負けることもあると柔軟な考え方をするようになった。

そして最終的にはこの変化がファイターとしての進化につながると信じているようだ。

「大沢さんのおかげで、気を張っているだけじゃなくてリラックスしてできる。負けても良いからやるところはやろう、っていう考え方は自分だけで考えていたときとは全然違うと思う」

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