【2/25大会】三浦彩佳戦へ、ダニエル・ケリー「一本勝ちをするつもり」
ブラジリアン柔術黒帯のダニエル・ケリー(米国)は日本時間の2月25日(土)、「ONE Fight Night 7: Lineker vs. Andrade II」で、ONEチャンピオンシップのケージ「サークル」での3戦目に臨む。
今回、キャッチウェイトのサブミッション・グラップリングマッチで対戦する相手は、柔道黒帯の元MMA世界タイトル挑戦者の三浦彩佳。
ケリーは昨年11月、技術力の高さを遺憾なく発揮し、サンボ世界チャンピオンのマリア・モルチャノバ(ロシア)戦でONE初勝利を収めた。
楽勝かのように見えた試合だったが、実は試合序盤、モルチャノバがクローズドガードの内側から仕掛けたネッククランクの技「カン・オープナー」に苦しめられたという。
だが、正面からその強さに対抗するのでななく、受けた攻撃を利用して、優位なポジションを取ったとしている。
ケリーはONEチャンピオンシップ編集部にこう話している。
「彼女のすごかったところは、あの『カン・オープナー』。かなり強かった。でも、その強さを逆手にとって、サイドに行ったら、バックを取れるってわかっていた」
効率的でクリーンなテクニックを駆使して、ケリーはあっという間にモルチャノバのバックを取った。
そこからは、一度はモルチャノバに立ち上がられたものの、後は試合を決めるチョークに持ち込むだけだった。
ケリーは、5万米ドル(約640万円)のボーナス獲得に至ったフィニッシュシーンについて、こう説明する。
「バックを取ったら、彼女に強く手を握られた。深いリアネイキッド・チョークのような形だったけれども、あごを下げられて、自分の手首を握られた。30秒間くらい、彼女は必死に、ただ握っていた」
「そこで、左手で締めようと、誘導した。そして、彼女が反応したところで、両手を使って姿勢を変えさせた。そのとき、左手を沈めた。彼女が立ち上がったときには、きつくなっていると思った。さらに、倒れ込まれたときには、もっときつくなった」
ダニエル・ケリー、今年の目標は初代タイトル獲得
世界最大の格闘技団体ONEのまぶしいライトの下での戦いに慣れてきたダニエル・ケリー。今年の目標は、初代ONE女子アトム級サブミッション・グラップリング世界チャンピオンの座に就くことだという。
ケリーはこう話している。
「女子の52.2キロ(アトム級)のタイトルを獲得したい」
だが、そのためにはまず、強敵の柔道家・三浦彩佳に勝たねばならない。
三浦は、優れたテイクダウンに破壊的なトップ・ゲームが強みで、ガードを駆使するケリーにとってスタイル対決となる。
だが、ケリーは三浦を相手に自身のテイクダウンを試してみたいという気持ちもあるようだ。というのもケリーは、レスリング経験もあり、学生時代には男子と対戦したこともあるのだ。
ケリーはこうコメントしている。
「レスリングには取り組み続けてきた。バックに回ろうとするのは、レスリングをしていたからだと思う。ただガードに引き込むような選手にはなりたくない。だから、彼女と対戦するときは、楽しい試合になると思う。彼女が柔道黒帯って知っている。MMAマッチでもテイクダウンを多用していたと思う。彼女の戦いぶりについて、理解を深めている」
「ONE Fight Night 7」でも、再び鮮やかなフィニッシュを披露してくれるのだろうか?
ケリーはこう付け加えた。
「一本勝ちをするつもり。チョークをしたい。レッグロックは過大評価され始めていると思うけど、レッグロックできそうなら、決める。でも、あまり目先のことばかり考えたくはない」