【2/25大会】ダニエル・ケリーが振り返る三浦彩佳戦「一本を狙っていたのに…」
ブラジリアン柔術の達人、ダニエル・ケリー(米国)は、2月25日(金)の「ONE Fight Night 7: Lineker vs. Andrade II」で、柔道黒帯のMMAアスリートの三浦彩佳と対戦し、接戦の末に判定で白星を手にした。
間違いなくONEで最も厳しい試練となったこの試合で、ケリーはトップレベルのテクニックを駆使し、三浦のパワーに対抗。ONEチャンピオンシップのサブミッション・グラップリングで3戦無敗とした。
ケリーは三浦の必殺技の“あやかロック”を徹底的に研究。10分間の戦いの中では、何度も窮地をしのぎ、バックをとって対抗した。
三浦の得意技から逃れることができたのは、トレーニングと準備のおかげだとしている。
「(三浦は)アームバーであのヘッドロックを狙っていたが、自分とコーチはそのポジションをやり続けた。彼女の得意なポジションへの練習を重ねた。バックを奪って、首を攻めようとし続けた」
三浦はこの技ONEで4勝しているため、ケリーが対策に時間を割いたのは当然のことだった。
そして実際に試合で“あやかロック”を直接経験したケリーは賛辞を送っている。
「(三浦は)毎回あのポジションになった。数えきれないほど練習しているだろうから、そこに持ちむことができた。そのやり方は本当にすごかったけど、自分は反撃し続けた」
ケリーは勝者として会場を立ち去れたことを喜んでいるが、自身のパフォーマンスには満足していない様子だ。
試合では常にサブミッション勝ちを目標としているためだという。
ケリーはこう話している。
「もちろん、あんまり満足していない。本当にサブミッションを狙っていたのに。自分には厳しくするつもり」
サブミッション・グラップリングのベルト目指して
ダニエル・ケリーは次はブラジリアン柔術の強豪を倒したいと考えているようだ。
次に対戦したい相手を尋ねられると、国際ブラジリアン柔術連盟(IBJJF)パンアメリカン選手権チャンピオンのジェサ・カーン(カンボジア)の名前を挙げた。両者は、以前対戦したことがあり、カーンが判定勝ちしていた。
ケリーはリマッチを切望している。リベンジのためだけではなく、MMAやサンボ、柔道のスペシャリストとの対戦経験が一級のブラジリアン柔術のアスリートを相手に通用するかを試したいと考えているのだ。
「ジェサ(カーン)の名前を挙げたのは、ONEとサインしたのを知っているから」
「2年前に対戦したことがあるけれども、自分は100パーセントの状態ではなかったと思うし、他の柔術の人とも対戦できる気がする。そういうことをしてきたから。柔術はより流れがあるし、自分たちは同じ階級(アトム級)だ。次の試合に向けてモチベーションが高まっている。リマッチに向けて頑張ってきたし、自分に厳しくすることになるから」
こうした目標を胸に、ケリーは2021年のカーン戦での敗北以来、ハードなトレーニングを重ねて、明らかに向上してきた。
リマッチでは深化した戦いぶりを披露し、究極のゴールであるONEサブミッション・グラップリング世界タイトル獲得に向けて歩み続けたいと考えている。
27歳はこう話した。
「向上したってことを自分で確認したい。これはとても大切なことだ。自分の力を示して、あのリベンジをしたい。本当にリベンジをしたい、それしか言えない。そして、自分はここにいるに値するレベルだと証明して、そしてタイトルを取りに行きたい」