【10/30大会】デ・リダー「アウンラ・ンサンを締め上げて勝つ」
ライニアー・デ・リダー(オランダ)は、自身の総合格闘技キャリア上最大の戦いに向けて準備を進めている。
10月30日 (金)、デ・リダーは「ONE: INSIDE THE MATRIX」のメインイベントで、2階級王者のアウンラ・ンサン(ミャンマー)の有するミドル級のベルトに挑戦する。
「ずっとこのためにがんばってきたんだ」と、デ・リダーは話す。
「5歳の頃からマットで練習しており、今こそ頂点に立つ瞬間が訪れる」
33歳のデ・リダーは、ブラジリアン柔術と柔道の黒帯の技術を駆使し、活躍してきた。
2013年に総合格闘技プロデビュー。戦績は12勝0敗、フィニッシュ率は93%、そして、ファン・ロン(中国)やジルベルト・ガルバォン(ブラジル)らを相手にフィニッシュ勝利を挙げてきた。
そしてこの2月、デ・リダーは5度ブラジリアン柔術の世界チャンピオンになったレアンドロ・アタイデス(ブラジル)にユナニマス判定で勝った。この勝利が、ONEミドル級世界王者のアウンラ・ンサン挑戦につながったのだ。
アタイデス戦での勝利の後、デ・リダーはこう宣言した。
「アウンラ、用意はできているか?場所、時間、日にちを選んでくれ。それだけの価値があるからな。だが、ベルトはピカピカに磨いておいてくれ。自分が獲りに行くからな」と
それから8ヶ月半、デ・リダーはついにシンガポールでその輝くベルトを奪い取ろうとしている。それもスター選手から。
アウンラ・ンサンは、2017年6月にONEミドル級世界チャンピオンなって以来、絶対的な強さを誇ってきた。
現在7連勝中。ムエタイとキックボクシングで4度世界王者になったアライン・ンガラニ、日本のベテラン長谷川賢、そして最近では、ONEヘビー級世界王者のブランドン・ベラ(フィリピン)らを相手に勝ち星を挙げてきた。
この間、アレクサンドル・マチャド(ブラジル)を56秒でノックアウトし、空位になっていたONEライトヘビー級世界タイトルも手にしている。
デ・リダーは、アウンラ・ンサンのONEチャンピオンシップでの輝くばかりの道のりを目にしてきた。そのため、試合で自身が立ち向かうであろう、破壊力が高い打撃のレパートリーをよく知っている。
「素晴らしい右パンチと、素晴らしい右キックを持っている。多少スイッチするが、典型的なオランダのキックボクシングのスタイルだ」
「すごいパンチと、すごいプレッシャー、だからすごく総合力が高い。そして、いいレスラーだってことも忘れちゃいけない。寝技もうまい。絶対に見くびっちゃいけない、すごいファイターだ」
デ・リダーは、対戦相手の総合力を褒め称えるが、打ち合いは予定していない。代わりに、自身最大の強みを生かすつもりでいる。
「テイクダウンして、チョークで一本勝ちする」
「奴はすごくタフだ。ノックアウトするのはほぼ不可能。だが、どんな人間にも首はある。自分はそこを狙えるんだ」
試合に備え、デ・リダーはオランダ南部のブレダにあるジム「コンバット・ブラザーズ」で、同じくONEアスリートのピーター・バウシュト(オランダ)や、何度も総合格闘技の世界チャンピオンになったゲガール・ムサシとトレーニングを積み、立ち技を磨いてきた。
「世界最高のストライカーに囲まれ、たくさんのことを教わった。ここですごく成長している」
「自分の打撃はすごく基本的だ。プレッシャーをかけて、相手を退かせて、やつける」
このスタイルは機能しており、シンガポールでの勝利を呼び込んでくれるだろうとデ・リダーは考えている。
そして、打撃で前に出てプレッシャーをかけるスタイルと、無敵のサブミッションスキルを合わせ、王者を倒すための完璧なプランを用意している。
「一番大切なのは、後ろに退かせることだ」
「後ろに退かせて、フェンスに押し込んで、テイクダウンして、柔道とレスリングを駆使して、そして後ろをとる」
キャリア最大の戦いまであと数日、デ・リダーは夢をかなえ、ベルトを獲ると意気込む。
そしてその瞬間が訪れたら、最大のファンと分かち合うつもりだ。
「祝うつもりだ」
「勝利を噛み締めまくって、一生の思い出にしたいと思っている。子どもも、妻も誇りに思ってくれるだろうし、みんなそうだろうから、すごく楽しみにしている」
Read more:【10/30大会】ONE: INSIDE THE MATRIXで4つの世界タイトル戦