【3/26大会】秋山成勲が明かす、青木戦オファーを受けた理由
日本の格闘技界のレジェンド、秋山成勲と青木真也が3月26日(土)、シンガポール・インドアスタジアムで行われる「ONE X」のグランド・フィナーレで対決する。
青木は近年何度も秋山に対戦を呼びかけており、ONEチャンピオンシップの10周年記念大会の舞台で、ついに待望のライト級マッチが実現することになった。
青木は昨年10月にも、東京で行われた「Road to ONE: 5th Sexyama Edition」の試合後に解説席にいた秋山に対して挑発気味に激しい口調で対戦を迫っている。
しかしこれに対し秋山は落ち着いた口調で返答。このように“大人”の対応を取ってきた秋山だが、その理由についてONEチャンピオンシップのインタビューで以下のように語っている。
「(青木は)メディアっていう壁、フィルターを通して、色んなことを言っているが、こいつは本心で言っているのかと思ってしまう。僕も乗ればいいのに乗り切れないというのは、こいつは多分嘘じゃないんだろうけど、甘いなって。本当に喧嘩するんだったら本当にやれよ、と思う」
秋山は青木との対戦を以前断った理由について、故障のためと説明していた。
そしてついに十分な準備が整えられるようになった今、ONEのケージ「サークル」に足を踏み入れる決意をした理由をこう語っている。
「単純なことで、楽な道と難しい道があったら、難しい道を選べって親父にずっと言われている」
「今は挑戦できる立場というか、しかも素晴らしい選手と戦えるって、なかなかないことだし、それをビビっていたらカッコ悪い」
どう考えても相手が有利「だからこそ面白い」
46歳の秋山は、今回の試合で大きな脅威にさらされるであろうことを率直に認める。
今回の試合では、現在4連勝としている青木を相手に最高レベルのパフォーマンスを発揮できるかが鍵となるが、尻込みはしていない様子だ。
秋山はこう話している。
「(青木はONEで)ずっとやってきたし、ほぼ連勝で勝っている実力がある。正直、どう考えても勝てる要素が少ない」
「リスクはあるし、どう見ても青木選手の方が有利に決まっている。だけど、だからこそ面白い。そこでひっくり返ったら、青木選手は失うものも大きいだろうし、何が起こるか分からないのが格闘技」
秋山は、周囲から青木との対決を止められたことも明かしつつ、自分を試してみたいという気持ちが勝ったと言う。
そして、この試練を乗り越えることで、ファンに自身の頑張る姿を示したいと考えているようだ。
秋山はこうコメントしている。
「周りはみんなやめろという。トレーナーも全員そのオファーを断れと言われたし、格闘技自体をみんなやめろと言う。だけど、こうやって一生懸命やっていると、火種がだんだん大きな火になっていくような気がする」
「試合をすることは自分への挑戦もある。それも見た時にみんながどう思うかという期待、『あいつヤバくない、なんだあのオッサン』というのを後で聞くと、テンションが高くなるかもしれない。嬉しい。頑張った甲斐があったと思う」
秋山はその努力が報われるかどうか、3月26日の試合でファンは目撃することになる。