2020年2月4日

【2/7大会】緊急参戦デトリット、デビューが王座戦「一生に一度の機会」

２月７日（金）、緊急参戦が決定したデトリット・サティアンムエタイ（タイ）が、格闘技史上、最も驚くべき結果をもたらすかもしれない。

インドネシア・ジャカルタで開かれる「ONE：WARRIOR’S CODE」で、29歳のデトリットはONEフェザー級ムエタイの初代世界王者の座を賭けて、ペットモラコット・ペッティンディーアカデミー（タイ）と対戦する。参戦オファーを受けてから試合まで、与えられた時間はたった８日間だ。

対戦相手としてただでさえ手強いペットモラコットは、十分なトレーニング合宿をこなしており有利は否めない。だがONEスーパーシリーズデビュー戦となるデトリットは、ペットモラコットと対峙するのに躊躇することはなかった。

Detrit Sathian Muay Thai training

「ONEチャンピオンシップが世界タイトル戦をオファーしてくれたとマネージャーに言われた時、宝くじで大当たりしたかのような気分だった」

「ONEは世界最大の格闘技団体だと思っている。誰だってONEに参加したいと思っているよ」

「マネージャーには木曜日の夜（１月30日）に言われた。正直なところ、その夜はほとんど眠れなかった。とても興奮していたんだ。金曜日、自分たちは通常通りトレーニングを始めたが、もっと大変だった。いつもは日曜日にはトレーニングしないが、この戦いがあるから休んでいる暇はない」

「ジャカルタのホテルでもトレーニングを続ける予定だ。完全なトレーニング合宿はできないが、できる限りのことをしなけいといけない。試合のためのフルの合宿ではないかもしれないが自分では100％だと信じている」

デトリットはこの試合に向けて準備にあたる時間はあまりなかったかもしれないが、１月17日に試合に出て、その後ジムでのトレーニングに戻っていたから、調子がいいという。

デトリットはさらに、ムエタイでは数々の業績と経験を持つ、有名な選手でもある。

デトリットはタイ東北部のコーンケーン県の出身で、伝説の天才ムエタイ戦士と呼ばれるサーマート・パヤクァルンが所有する「Poptheeratham Gym」で頭角を現した。そしてムエタイの人気選手シンマニー・ゲーオサムリットを破って世界プロムエタイ連盟（WPMF）の世界タイトルを獲得した。

その後、サティアンムエタイジムに移り、「国際ムエタイ評議会（IMC）ムエタイワールドチャンピオンシップ」を含む数々のベルトを獲得。強打と技術が持ち味のスタイルで、139勝44敗２分という戦歴を築き上げた。

デトリットはパンチに特に自信を持っているが、ペットモラコットはキックとヒジにも気を付ける必要がありそうだ。

「対戦相手を怖がってはいない。全くね。（この試合のために）数ヶ月間トレーニングしてきた相手と比べ、自分は短い期間でのトレーニングになるが、心配はしていない。自分に何ができるかはわかっている」

「対戦相手の直近の数試合を見て研究した。ヒザを使った攻撃が得意な選手だが、普通はこういうスタイルの選手は、自分のようはパンチが持ち味の選手とはうまくいかない。それに、ONEではクリンチを長くしていると離されるから、ヒザを使う機会はあまり多くないかもしれない」

Detrit Sathian Muay Thai

デトリットは、ペットモラコットには他にも攻撃手段があることは否定しない。ペットモラコットがONEでの直近の試合で見せたように。だがデトリットはそれについても準備をしている。

さらに、ONEスーパーシリーズの試合で使う、４オンスの総合格闘技用グローブについても、問題ないという。

「ペットモラコットは近距離から繰り出すヒジもいい。でも自分は前蹴りやキックが得意だから、自分に近づく前に、彼を止めることができるだろう」

「自分になくて向こうにあるのは、ONEでの２年の経験だ。でも２年も必要ないところを見せる。１週間で十分だ」

「小さなグローブで何度も戦ってきた。自分にとって新しいことではない。実際、自分はこのグローブが好きだ。パンチにもっと力を与えてくれるからね。小さなグローブはガードも小さくなるから、注意して自分を守る必要がある。でもパンチでノックアウトされたことはないし、小さなグローブでパンチを食らったこともない。（もし打たれても）大丈夫だと思う」

Detrit Sathian Muay Thai will compete in the ONE: WARRIOR'S CODE main event