【5/3 タイ大会】「ONE Fight Night 31」元王者カデスタム、フィティケフと激突「全力でKOを狙う」

5月3日にタイ・バンコクのルンピニースタジアムで開催される「ONE Fight Night 31」のウェルター級MMAで、元ONEウェルター級MMA世界王者のゼバスチャン・カデスタム(スウェーデン)が連勝中のオーストラリア系トンガ人ファイター、イシ・フィティケフと激突する。
34歳のカデスタムは現在3連勝中。2年ぶりの復帰戦で連勝を重ねれば、タイトル挑戦に大きく近づくだろう。onefc.comの取材で、カデスタムは今回の試合も、ストライカーとしての本能を活かし、これまで通りのスタンド勝負に挑む構えだ。
「私のゲームプランはいつもと同じだ。これまで通りレスリングをするつもりはない。別に秘密する理由はない。だから、自分の心が望むことを身体にやらせることに集中しているんだ。頭を冴えさせて、自分の心が決めれば身体がそれに従うようにしているんだ。」
カデスタムはフィティケフとの試合は典型的なストライカーvsグラップラーの図式になると予想。フィティケフの驚異的なフィジカルから繰り出されるハイプレッシャーな戦いを強く警戒する。
しかし、“ザ・バンディット”の異名を持つカデスタムはONE史上最も危険なKOアーティストの一人。ONEでの7勝は全てKOによるものだ。
「彼は強いプレッシャーでハイペースの戦いに持ち込もうとするはずだ。彼の得意な組みの展開だ。私はその状況を望まない。当然だろ?」
「私は彼のペースに巻き込まれないようにペースダウンさせ、自分の展開を作っていく。当然彼はその逆を狙うが、果たしてどうなるのか。一進一退の攻防になるだろうし、面白い戦いになるはずだ。」
試合開始すぐの早期決着か、5分3R全てを使っての総力戦か、いずれにせよ、カデスタムが狙うのは、相手をノックアウトすることだけだ。戦略は至ってシンプル。相手のテイクダウンを許さず、全力で拳を振るのだ。
「私は全力でノックアウトを狙う。1ラウンド、2ラウンド、あるいは3ラウンド。いかなる場面でもフィニッシュのタイミングを見つけ出すつもりだ。具体的な予想はできないが、KOするために全力を尽くす。」
カデスタム、2年間のブランクについて振り返る
カデスタムの前戦は2023年5月の「ONE Fight Night 10」。クロアチアのスーパースター、ロベルト・ソルディッチを相手に見事なKO勝利を収めた。
しかし、そこから2年間カデスタムは試合を行っていないため、試合勘が鈍っているのではと不安視する声が一部ファンから上がっているが、カデスタムはその裏で、自身の技術を磨き、戦術の研究を行う日々だったと振り返る。
「全ての面で成長する為に技術的なトレーニングを沢山やってきた。ファイトキャンプを行うと言うより、技術に特化した内容だったので、あらゆる面で成長できたと思っている。2年間も試合をやってない時期はこれまでなかったので、このブランクが試合にどう影響するのか、やってみないと分からない。」
5月3日のフィティケフ戦で、カデスタムは2年前と比べ、より洗練した進化した姿で戦うことをイメージしている。この期間、後進の指導にもあたっていたが、そのことでMMAをより理解し、MMAファイターとしての成長を実感している。
「レベルアップした気がする。より自由に打撃を出せるようになったと実感している。テクニックを細かく分析することに多くの時間を費やしたおかげで、間合いなど、戦いの全体をより深く理解できるようになった。」
「この2年間、趣味で格闘技をやっている人、アマチュア、プロファイターなど、多くの生徒を指導してきた。そのお陰で、あらゆるテクニックを細かく分析し、理解度が深まったと確信している。この経験は自分のファイトに大きく役立つはずだ。」