【3/1大会】王者タンが速攻KO宣言、フェザー級MMA世界戦は「瞬き禁止」
ONEチャンピオンシップのフェザー級MMA世界チャンピオンのタン・カイ(中国)は、3月1日(金)のONE初のカタール大会「ONE 166: Qatar」で行われる暫定王者のタン・リー(ベトナム / 米国)とのリマッチを前に、冷静沈着な態度を崩さない。
タンは今回が初の防衛戦。2022年8月にリーとのフルラウンドにわたる戦いの末に勝ち星を挙げたものの、以来1年半にわたって負傷のために欠場していた。
ルサイル・スポーツ・アリーナで行われるこの一戦は久々の出場となるが、最高のパフォーマンスを見せると自信を見せる。
28歳のタンはONEチャンピオンシップにこう話している。
「こうした重要な大会で、自分の初の世界タイトル防衛戦を組んでくれてONEには本当に感謝している。このタイトルマッチへの世界中の観客の期待に応えるつもりだ」
雷のようなパワーを有するフィニッシャーとして知られるタンだが、前回のリーとの対戦ではキャリア通算14度目のKO勝利を挙げることはかなわなかった。
しかし、判定勝利でのタイトル獲得にも落胆はしていないようだ。
「挑戦者として5ラウンドを戦い抜いたのは普通のことだと思う。プロのファイターにとって一番重要なのは勝つことだ」
一方、現状に甘んじることはなく、新しいコーチの助けを借りて、MMAの総合力をさらに高めようと努力も続けている。
試合のあらゆる局面に対応できるようにレベルアップし、3月1日の試合には生まれ変わったファイターとして臨むと宣言している。
「新しいコーチ陣はロシアのダゲスタン出身で、シンプルで実践的なスタイルを重視している」
「スタンド戦からグラウンドにスムーズに移るのが、ロシアのスタイルの強みだ。完全にレベルアップしたまったく違う自分を披露できればと思う」
さらに、こうして新たな技術を身につけたONE世界チャンピオンとして、今回は早い段階でリーを仕留めたいと言う。
「勝つことだけに集中したい。もちろん、勝つための一番の方法は、早い段階でフィニッシュすることだ。瞬きは禁止だ。自分が相手を素早くKOするからだ」
「誰でもできる」ヒールフックは警戒せず
タン・カイが欠場している間、タン・リーは2023年10月の「ONE Fight Night 15」で試合開始62秒でヒールロックを決めてイリヤ・フレイマノフ(ロシア)に一本勝ちし、ONEフェザー級MMA世界暫定王座を獲得した。これは、リーにとってキャリア通算2度目の一本勝ちで、レッグロックによる初の勝利となった。
タンはこうしたリーのMMAアスリートとしての進化を評価している。
「タン・リーは試合経験が豊富で、たくさん学べることがある。前回(フレイマノフ戦)はいい勝ち方をしたし、今まで見せたことのないような技術を持っていると証明した」
だが、ヒールフックでの勝利は印象的かつ意外だったものの、タンはさほど警戒はしていないようだ。
これまでに行なってきたトレーニングに自信を持っており、「ONE166」ではどんな戦いになっても対応できると言う。
「試合に向けてあらゆる準備を行なってきた。それにもちろん、ヒールフックがあるからといって戦略を変えるつもりはない」
「ヒールフックはそれほど複雑ではないし、誰でもできる。だから、それが問題になるとは思わない」