「サナを破って東京へ」アスケロフの決意
「ONE:DREAMS OF GOLD」であるONEフェザー級キックボクシング世界GP準決勝の、サミー・サナ対ジャバル・アスケロフ戦は、好戦的なスタイルで知られる2人の格闘技世界王者同士が対決する大注目の一戦だ。
8月16日(金)、ONEスーパーシリーズで素晴らしいパフォーマンスを見せてきた2人のアスリートが、タイ・バンコクのインパクト・アリーナで決勝進出をかけて戦う。優勝賞金100万米ドル(約1億円)がかかる決勝は、10月13日に東京である「ONE:CENTURY 世紀」で行われる。
アスケロフは、今年5月の準決勝では、エンリコ·ケールに判定勝ち。この勢いに乗って、優勝候補だったヨードセングライ・IWE・フェアテックスを倒したサナに挑む。
試合を前に、33歳のアスケロフがインタビューに応じた。
ONEチャンピオンシップ:サナ戦をどう位置付けているか?
ジャバル・アスケロフ:自分のキャリア史上、もっとも重要な試合だ。他の試合とは比べようがない。こんな大きなトーナメントで戦ったことがないから。優勝賞金もビッグだし。
ONE:どのような準備をしてきたのか?
アスケロフ:8月16日に合わせて、負傷を避け、コンディションを最高潮に持っていく予定だ。トレーニングは完璧だ。モスクワでトレーニングを積んできたが、ダゲスタン共和国で仕上げをするつもりだ。サナは、いろんな意味で、難しい対戦相手だ。だから、チームと一緒に分析して戦略を練って、ゲームプランを作り上げている。詳しくは開かせないが、準備は整うだろう。ただのトレーニングではなく、サナを倒すためのトレーニングを積んでいる。
ONE:激しいトレーニングを積みながら、負傷を避けるのは難しいのでは?
アスケロフ:プロのアスリートとして、激しいトレーニングと負傷を避けることは両立させねばならない。全てのスポーツマンは、過剰なトレーニングを避けるべきだ。疲れてもそれを無視して、時々追い込みすぎることもあるけれど。しっかりケアはするが、結局、100パーセント怪我を避けるための方法はない。全ては神のみぞ知る。できる範囲で頑張るだけだ
ONE:ヨードセングライの敗退には驚いたか?
アスケロフ:周囲と同様、ヨードセングライの敗退にはとても驚いた。トーナメントで一番の番狂わせだった。だが、格闘技の試合は常にサプライズだらけなのも事実だ。ヨードセングライは、過信があったのではないか。自信を持つのは良いことだが、それで足元をすくわれることもある。我々の競技をよく知る人間には、彼が多くのミスを犯したことを知っている。だが、この試合結果は個人的には問題ではない。どっちが勝ち上がっても闘うつもりだったから。ヨードセングライがきたら、トレーニングの仕方は違ったかもしれないが。
ONE:サナの高身長とリーチにどう対応するのか?
アスケロフ:高さは大きなアドバンテージだ。だが、すでに対策は考えてある。試合当日に披露するつもりだ。自分より身長が高い相手と戦うのは初めてじゃない。そもそも自分はこの階級で身長が低い方だ。難しいが、やってやるつもりだ。
ONE:ファンにおすすめする試合の見どころは?
アスケロフ:2人とも技術に秀でていて、綿密なタイプだから、面白い試合となるだろう。正面からぶつかり合い、どっちも引かない。一方で、自分はどちらかというとK-1寄り、サナは伝統的なムエタイ寄りという、スタイルの違いもある。サナが「会場を沸かせよう」と言ったらしいが、その通りのことがバンコクで起こるだろう。
ONE:もう一つの準決勝である、 スモーキン・ジョー・ナタウット対ジョルジオ・ペトロシアン戦についての予想は?
アスケロフ:どっちが勝っても関係ない。だが、良い試合になると思う。勝者と東京で戦うチャンスを得られることを願っている。
ONE:東京での決勝をすでに考えているのか、それとも今はサナ戦に集中しているのか?
アスケロフ:東京であるONE世界GP決勝で戦うことを毎日想像している。寝ても覚めても考えているから、すでに生活の一部になっている。
バンコク | 8月16日 (金) | 19時半(日本時間) | 中継:ONEチャンピオンシップ公式アプリで生中継(無料)