【3/9大会】ONE連勝の澤田千優「チャンピオンになるために経験積みたい」
3月9日(土)にタイ・バンコクのルンピニー・スタジアムで国際女性デーにちなんで開催されたオール女子大会「ONE Fight Night 20: Todd vs. Phetjeeja」には13ヶ国から18人が参戦し、世界に向けて女子格闘家の力をアピールした。
同大会で勝利を挙げた日本の澤田千優とエカテリーナ・ヴァンダリーバ(ベラルーシ)が試合後のインタビューに応じ、パフォーマンスを振り返った。
ヴァンダリーバ、相手の前評判に動じず
ストロー級ムエタイマッチで、マルティナ・キエルチェンスカ(ポーランド)と対戦したヴァンダリーバはユナニマス判定でONE初勝利とした。
テンポの速い3ラウンドの戦いで、ヴァンダリーバはベテランのセンスと一流のファイトIQを駆使。第2ラウンドではカウンターでダウンを奪った。
キエルチェンスカはこの試合の前までは無敗でムエタイ界の有望選手と目されており、ヴァンダリーバにとって重要な勝ち星となった。
「マルティナ(キエルチェンスカ)の前評判は高かったけれども、これが格闘技だということは忘れてはいけない。前評判は関係ない」
「試合は重要だ。なぜなら、どんな展開もあり得るからだ。一番強いというわけでもないぎこちないスタイルのファイターを相手に苦戦することだってある」
ヴァンダリーバは、オール女子大会で勝てたということにも特別な喜びを感じているようだ。
「一般的に、勝てればいい気分になるものだ。だが、国際女性デーに勝てて素晴らしい気分だ。特に、女性ファイターに対する偏見を抱いている男性もいるから」
「男性の場合は通常、トレーニングをするだけで他のことは何もしない。女性のファイターはあらゆることをやっている」
澤田千優、タイトル挑戦へ大きなステップ
元修斗世界チャンピオンの澤田は、北米のゴールデンタイムで生中継される「ONE Fight Night」シリーズでの初試合で、アトム級MMA5位コンテンダーのジヒン・ラズワン(マレーシア)にユナニマス判定で勝ち、ONEで連勝とした。
澤田は総合格闘技戦績の無敗記録も更新し、タレントあふれるこの階級で注目を集めた。
試合後のインタビューで、澤田はこうしたチャンスを与えてくれたジヒンに謝意を表明している。
「今回の勝利は、私にとっても意味のある勝利で試合だったと感じている。ジヒン選手はランキングにも入っているし、経験のある強い選手だとわかっていた。こうしたジヒン選手だったからこその試合だと思う」
「本当に私自身、彼女をリスペクトしているし、デビュー戦の相手でも受けてもらえて、うれしく思っている」
トップ5のコンテンダーであるジヒンを倒したものの、今後の試合ではより強い相手とも当たることになるだろう。
今回の試合ではレスリングや驚異的なペース配分など、未来の世界タイトル挑戦者としてふさわしい技術を披露した澤田。だが、ONE女子アトム級MMA世界チャンピオンのスタンプ・フェアテックス(タイ)に挑戦する前に、もっとONEの舞台で経験を積まなければいけないこともわかっている。
澤田はこうコメントしている。
「もっと強い相手がいっぱいいると思うので、まだまだチャレンジャーの気持ちでいろんな相手と戦っていきたいと思う。チャンピオンになるためにも、もっといろんな経験を積んで、強くなるための試合をしっかりしたいと思っている」