【2/7大会】エコ・ロニ・サプトラ、打撃も向上「速攻で勝ちたい」
総合格闘技で初めての勝利を手に入れた今、エコ・ロニ・サプトラ(インドネシア)はホームのファンの前で見ごたえのある試合を披露したいと考えている。
2月7日(金)にインドネシア・ジャカルタで開かれる「ONE:WARRIOR’S CODE」で、レスリングの国内チャンピオンに何度も輝いたサプトラは、カンボジアのコン・シチャンと対戦する。
前回の試合では、サプトラの目標は何が何でも勝つことだった。だが今回は、盛大なパフォーマンスを披露して勝つことが、サプトラの願いだ。
「集中し続け、早いスタートを切りたい」
「まず状況を見定めるが、できれば早く勝ちたい。サポーターをがっかりさせたくはないから」
サプトラは2019年10月から、シンガポールのメガジム「Evolve MMA」でトレーニングしてきた。ブラジリアン柔術とボクシングのスキルを磨き、バランスの取れた総合格闘家になるためだ。成長した自分の姿に自信は持っているが、対戦相手の打撃の危険性を無視できないことはわかっている。
シチャンはカンボジアの格闘技「クン・クメール」で50勝を挙げており、2018年3月の「ONE:VISION OF VICTORY」ではリスキ・ウマー(インドネシア)を相手にスプリット判定で勝利を挙げている。サプトラが最も警戒しているのは立ち技でシチャンの打撃に捕まることであり、ゲームプランには何の秘密もない。
「相手は打撃が得意。まともに食らうと危ないから、ヒジが来るのも想定しておかないといけない。ジャッジにもドクターにも、そのせいで試合を止める理由を与えたくないからね」
「自分はテイクダウンの技を磨いており、ゲームをコントロールできるのは寝技だと思っている。自分がレスリングのバックグラウンドを持っていることは、相手も既に知っているかもしれないから、慎重にいかないといけない」
サプトラは立ち技で戦っている間は慎重に行くつもりかもしれないが、思い通りに寝技の勝負に持ち込めれば、サプトラの姿は一変するだろう。
「グラウンドに持ち込み、どういうフィニッシュができるか考えたい。サブミッションなのかグラウンドパンチなのか、状況次第。でもいろいろなポジションをトレーニングしてきた」
「問題は、グラウンドで試合をコントロールし続けないといけないということ。一旦逃げられてしまえば、次のチャンスを捕まえるのは難しい。1回目に倒された時に相手も学習しているだろうから」
「これはストライカーとグラップラーの典型的な試合になるだろう。向こうはテイクダウンに来ることを想定してるし、自分は打撃で来ることを想定している。勝負の風向きは一瞬で変わるから、相手を過小評価することはない」
28歳のサプトラが印象に残るようなフィニッシュ勝ちを望んでいる理由の1つは、前回の試合でのあっけない終わり方だった。
サプトラはホームの大声援を背に受けて闘志が燃え上がっていたが、試合はケガのために途中で終了し、自分のスキルを十分に披露するチャンスがなかったのだ。
勝てたことには満足している。だが次の試合では、熱狂的なファンを総立ちにさせるような、そしてインドネシア中が自分を誇りに思ってもらえるようなパフォーマンスを見せると決意した。
「ホームのファンの応援に励まされた。レスラーとしてさまざまな国で試合していたが、そんなサポートは初めて。ものすごく気合いが入った」
「母国でのまたとないチャンスだったので、モチベーションはこれ以上ないくらい高かった。ベストを尽くし、成長したところを見せたかった。だからこそ次の戦いでは、できればこれまでで最高の試合を見せたいと願っている」