【11/8大会】日本人選手まとめ—のび太勝利、鈴木と藤沢は黒星

フィリピン・マニラで11月8日(金)、開かれた「ONE:MASTERS OF FATE」のプレリムには3人の日本人選手が登場し、熱戦を繰り広げた。
内藤禎貴(のび太)はポンシリ・ミートサティート(タイ)を終始圧倒し、ユナニマス判定で勝利した。
シュートボクシングのライト級世界王者の 鈴木博昭 はトゥカタートン・ペットパヤタイ(タイ)とムエタイ・バンタム級で対戦し、スピリット判定で屈した。 タイ在住の40歳、藤沢彰博はキム・キュサン(韓国)にノックアウトで敗れた。
試合の様子を動画とともに紹介する。
のび太グラップリングで圧倒
プレリムの中でも注目された一戦で、ポンシリ・ミートサティート(タイ)は内藤禎貴(のび太)のグラップリングの前に為す術がなかった。
元ONEストロー級世界王者であるのび太は、3ラウンドで行なわれた試合の大半を通じて、タイ出身のストライカーに密着。どのポジションからでもテイクダウンを奪い、相手の最も強力な武器を無力化した。
第2ラウンド、のび太のアームバー狙いをなんとか回避したミートサティートだったが、相手のクラッチから完全に逃れられず、最終ラウンドもほぼ背中をマットにつけた状態でのディフェンスで手一杯だった。
判定の結果、3人のジャッジから支持されたのび太は、2度目の連勝を記録。戦績を15勝3敗とし、再び同階級の頂上に向かう道を歩むこととなった。
鈴木博昭スプリット判定負け
鈴木博昭とバンタム級の一戦で激突したトゥカタートン・ペットパヤタイ(タイ)は、14ヶ月ぶりの試合ながらリズムを失っていなかった。
トゥカタートンは、第1ラウンドに左の蹴りを相手のボディと足に散らし、鈴木の右に強力な左のパンチをかぶせる。鈴木もラウンド終盤に強打をまとめて相手のバランスを崩す。
第1ラウンドのゲームプランが成功したと感じた鈴木は、相手の蹴りを掴んでからボクシングのコンビネーションを繰り出し続けた。だが、その後は試合終了までトゥカタートンの回し蹴りをもらい続けた。
判定の結果、2人のジャッジが打撃によるダメージの蓄積を評価し、タイ出身がスプリット判定で勝利。ONEスーパーシリーズで3勝0敗、キャリア通算243勝33敗2分という戦績になった。
藤沢彰博68秒でアッパーKO負け
藤沢彰博とフライ級で対戦したキム・ キュサン(韓国)が、絵に描いたような完璧なアッパーカットをヒットさせ、第1ラウンドでノックアウト勝利を奪った。
フライ級ながら179 センチのキムは14センチの身長差を生かし、ジャブで牽制して藤沢との距離を取った。これに対し、藤沢は左フックと共に距離を詰めようとするも、キムの術中にハマってしまう。
前に出た藤沢の顎に強烈な右のアッパーカットをヒット。藤沢はマットに崩れ落ち、わずか68秒で決着がついた。ONE初勝利を収めたキムは、戦績は10勝3敗とした。