【11/4大会】キック世界戦へアンドラージ「ハガティーは自分のパンチの威力を味わうことになる」
ONEバンタム級MMA世界チャンピオンのファブリシオ・アンドラージ(ブラジル)は、ONEバンタム級ムエタイ世界王者のジョナサン・ハガティー(英国)との対戦では、自身の圧倒的なパワーが試合を決めることになると自信を見せる。
両者は、11月4日(土)の「ONE Fight Night 16」空位となっているONEバンタム級キックボクシング世界王座を争う。勝者が2競技世界チャンピオンになる重要な一戦だ。
この試合では、純粋なストライカーであるハガティーが有利という見方も多い。
だが、アンドラージはそうした意見を否定する。ハガティーがムエタイ一筋だったのに対し、自身はプロレベルでのキックボクシング経験も豊富だと指摘し、今回のタイ・バンコクのルンピニー・スタジアムでの試合ではこの点が違いを生むと話している。
「自分のほうがキックボクシングのルールには慣れている。キックの試合にはしばらく出ていないが、トレーニングは常にやっている。だから、自分のほうが有利だと思う」
アンドラージはバンタム級のタイトルを獲得し、ONEでは無敗としているものの、この数年MMAマッチだけに出場している。
しかし、ムエタイ出身のハガティーのキックボクシング転向のほうがより難しいのではないかと考えているという。
「彼にとってはとても難しい試合になるだろう。ハガティーはキックボクシングをやったことがないから、ルールに慣れていないんだ。自分はMMAからキックボクシングに転向するという誰もやりたがらないようなことをするから、ハガティーのほうが有利だという人もいる。けれども、彼のほうがもっと難しいことになると思う」
アンドラージは、ONEでは4度打撃による劇的フィニッシュ勝利を収め、ひざ蹴りやキック、パンチで試合を決められる、MMA部門で最も恐れられているKOアーティストとしての地位を確立している。このため、この試合では自身のほうがパワフルなストライカーだと確信している。
さらにハガティーが2020年にONEフライ級ムエタイ世界王者ロッタン・ジットムアンノン(タイ)にノックアウト負けを喫したことを指摘し、1階級上のバンタム級のパワーには対応できないとみている。
アンドラージはこう説明している。
「ハガティーはロッタンに下の階級の試合でノックアウトされた。今回の試合は1つ上の階級だから、打撃のパワーには大きな違いがある。それに、自分は下の階級の選手よりもはるかに大きなパンチ力があると思う。だから、ハガティーはバンタム級での自分のパンチの威力を体感するだろう」
「ハガティーは一番の武器が使えない」
キックボクシング世界タイトルマッチを前に自信を見せるファブリシオ・アンドラージだが、ジョナサン・ハガティーについて研究していないというわけではない。
そして、ハガティーはどんな小さな隙でも見逃さないテクニカルなファイターだと認める一方、その最大の武器であるヒジが使えないと指摘している。
「彼は非常にテクニカルなファイターで、それが強みの1つだ。対戦相手のミスにつけこむのも上手い。だが、彼のムエタイマッチでの一番の武器は、フェイントからのエルボーだ。だが、今回はキックボクシングマッチなので、エルボーは使えない」
ハガティーはどのように試合に臨むと予想するか、という質問に対しては、アンドラージは、自身の強力なパンチを避けるために、ディフェンス重視のゲームプランで来るのではないかと答えている。
「キックボクシングマッチで彼がどんな戦い方をするのか興味深い。けれども、戦略的に戦って、自分のボクシング技術を封じるために、カウンターを狙ってくると思う」