【9/11大会】番狂わせ狙うカレッド「スーパーレックは怖くない」
ONEチャピオンシップでの厳しいスタートを経験した、ファディ・カレッド(チュニジア)は先月の勝利で調子を取り戻した。そして今、この波に乗り続けたいと思っている。
9月11日(金)、ファンはこのチュジニアのアスリートがリングに戻り、最高のストライカーとされるスーパーレック・キアトモー9(タイ)とフライ級キックボクシングマッチで戦うのを目にするだろう。
舞台はタイ・バンコクで事前収録された「ONE: A NEW BREED II」のコーメインイベントだ。
カレッドは25歳。2019年1月、初のチュニジア選手として立ち技シリーズのONEスーパーシリーズでONEデビューした。
WMCインターナショナル・ムエタイ・チャンピオンであるカレッドは、そのことを誇らしく思っている。
「ONEチャンピオンシップに来れて嬉しい。ONEに感謝したい。自分を証明するチャンスをもらい、チュニジア、アラブ、そして世界中のムスリムを代表する機会を得た」
カレッドは、デビュー戦ではONEフライ級ムエタイ世界チャンピオンのロッタン・ジットムアンノン(タイ)に敗れたが、その後の試合では驚くべきパフォーマンスを見せた。
8月の「ONE: NO SURRENDER II 」では、ボクシングのコンビネーションとキック、エルボーとヒザを巧みに組み合わせたムエタイ仕込みの技術を駆使し、ストライカーのファン・ディン(中国)を明らかなユナニマス判定で退けたのだ。
この勝利でカレッドは戦績を40勝8敗とした。
その試合から数週間、カレッドは再びリングに上がる準備ができている。そして、今回はキックボクシングマッチだ。
対するスーパーレックは“キッキング・マシーン”のリングネームを有し、キックボクシングとムエタイのフライ級ランキング2位のコンテンダーだ。カレッドは自身のキャリアで最もタフな戦いなると分かっている。
「スーパーレックはタイ最高のボクサーの1人。有名で、その上どうやって成功を収め、一定のレベルに達するかを他のボクサーに教えている」
「左キックにすごいものを持っている—強いんだ。パンチも強い。だから試合で戦えて嬉しい。とんでもない激闘になるだろう。自分にとってはチャレンジだから、精神的にも肉体的にも強くならなければ」
試合を前に、カレッドはタイ・パタヤの「Venum Training Camp」で、コーチのメディ・ザトゥー(アルジェリア)とトレーニングを行った。
スーパーレックの過去の試合を何度か見たことはあったが、それに加えて多くの動画を見直した。
対戦相手の評判の高さと、驚くべき125勝28敗2分というプロ戦績にもかかわらず、カレッドは尻込みなどしていない。
「スーパーレックは怖くない。どんな試合でもためらいなく行く」と、カレッドは語る。
「スーパーレックの試合は幾度も見た。強いボディーと強い左足を持っている。ディフェンスとして使ってくるから警戒しないといけない。試合のペースも早いだろう。何も恐れることはない」
パワーとスピードを向上させることが、カレッドの勝利の鍵になるだろう。
もしアップセットを起こせたら、カレッドはONE世界タイトルを手にする初のチュジニア選手になるという大きな夢に向け、大きな一歩を踏み出すことになるのだ。
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