【4/6大会】手塚裕之の相手のダ・シウバ「アイドルと対戦する気分」
ONEチャンピオンシップでこれまで3戦こなしているヴァミール・ダ・シウバ(ブラジル)は、4月6日(土)の「ONE Fight Night 21: Eersel vs. Nicolas」のウェルター級MMAマッチで、日本の手塚裕之と対戦する。
ダ・シウバは、タイ・バンコクのルンピニースタジアムで行われるこの一戦を、この階級のトップタレントを倒す機会だと捉えている。
謙虚で知られる27歳のダ・シウバは、ONEチャンピオンシップに手塚を尊敬していると話す。
「彼のことはとても尊敬している。ONEに参戦する前から彼の試合を見ていた。アイドルと対戦する少年のような気持ちだよ」
手塚はONEで4連勝中で、ウェルター級MMAの強豪として知られる。
ダ・シウバは手塚について、バランスの取れたスキルの持ち主としつつも型破りな面もあると分析。さらにとりわけ警戒しているポイントもあるという。
「彼は非常に熟練したストライカーだが、予測不可能なところもあり、打撃のレパートリーも多い。彼の試合を研究し、その打撃に対処するための調整をしている。彼はフットワークを多用するが、これが打撃における一番の危険な武器だとみている」
もちろん、ダ・シウバも熟練のストライカーとして知られており、これまで通算9勝、フィニッシュ率100%としているフィニッシャーでもある。
このため、今回の試合はスタンドの攻防を繰り広げる戦いになると予想。さらに、ONEで初めて手塚をフィニッシュした男になりたいという意思を表明している。
「面白い試合になるよ。距離をうまくコントロールできたほうが勝者になると思う。そして勝つのは自分だと思っている」
「攻撃の量で攻めて、彼をフィニッシュするというこれまで誰も成し遂げられなかったことをやってやるつもりだ。ファンのために見応えのある試合をしよう」
ダ・シウバはさらに、打撃の名手として知られる手塚でも、打ち合いで不利になれば、グラウンド戦に持ち込む可能性もあると予想。
その場合でも打撃戦を続け、印象的な勝利を挙げたいと話している。
「打撃戦になるように、テイクダウンを防ぎたい。この試合は第2ラウンドから先はないと思う。ヒザ蹴りも当てていく」
「この試合は第1ラウンドか第2ラウンドの始めで、ノックアウトで終わる可能性が高いと思う」
ランキング上昇へ「少しずつ、一歩ずつ」
ヴァミール・ダ・シウバは、手塚裕之戦で自身も世界トップクラスの総合格闘家だということを証明したいと意気込む。
4連続KO勝利を挙げ、近年有数のブラジルの期待の新星としてONEに参戦したダ・シウバだが、デビュー戦では元ONEウェルター級MMA世界チャンピオンのゼバスチャン・カデスタム(スウェーデン)に黒星を付けらた。
当時を振り返り、ダ・シウバは世界的な大舞台に慣れていなかったと明かしている。
「ONEに参戦するまでは、かなりKOで快勝していた。けれども、デビュー戦では経験豊富な相手と当たった。もちろん、ONEのような大舞台での試合に重圧も感じていた。結局ノックアウトで負けてしまった」
ダ・シウバはカデスタム戦以降は1勝1敗としたものの、まだウェルター級での立ち位置は安定していない。
しかし、着実に階級のランキングを挙げていきたいと宣言。この目標の一歩目となるのが「ONE Fight Night 21」の手塚戦だ。
ダ・シウバはこう付け加えた。
「あらゆる面で調整を行い、自分の犯したミスや欠点を見直してきた。だが、どんな試合でもまったく同じようになるということはない」
「ONEには世界中のすごいファイターがいる。少しずつ、一歩ずつ、そうしたファイターになれるよう積み重ねていく」