【6/8大会】野杁正明戦へシッティチャイ「彼は日本のスーパースター」「とても楽しみ」
6月8日(土)の「ONE 167: Tawanchai vs. Nattawut II」でONEチャンピオンシップデビュー戦を迎える野杁正明と対戦するシッティチャイ・シッソンピーノン(タイ)。
プロとして160戦以上を戦ってきたシッティチャイだが、K-1で2階級制覇を達成した野杁との対決をとりわけ楽しみにしているようだ。
タイ・バンコクのインパクト・アリーナで行われるこの世代を代表するキックボクサー同士の対決を前に、シッティチャイはONEチャンピオンシップにこう話している。
「野杁正明がONEと契約したというニュースを聞いて、彼が武尊のような日本のスーパースターだと知って、とても興奮した。彼のことはよく知らないけれど、技術レベルは高いだろうとわかっている」
「彼と対戦することがわかって、『すごい』と思った。自分のキャリアで初めての日本人ファイターの対戦相手だから。それに、彼は日本のスーパースターだ。それでもっと楽しみなんだ」
この試合に向けて、シッティチャイが楽しみにしていることは他にもある。
まずは、初めてインパクト・アリーナのタイのファンの前で試合をするという点。さらに、乗り越えるべき試練だ。
シッティチャイは、今年1月の「ONE 165」でマラット・グレゴリアン(アルメニア)にKO負けを喫した。これは、2014年にキックボクシング一本にしぼって以来の初のフィニッシュ負けだった。
このため、今もフェザー級ランキングの上位ランカーにふさわしい存在であることを証明したいとこれまで以上の意気込みを見せている。
「インパクト・アリーナで試合をするのは初めてだ。それに、対戦相手は日本のスーパースターときている。こんな世界的なビッグイベントで戦える喜びは言葉では言い表せない。団体側が今も自分のことを評価していて、必要としているって思わせてくれる」
「この試合はとても重要だ。勝って調子を取り戻したいし、もう一度世界有数のファイターになりたい」
「彼はとても有名なファイターだから、この試合は自分にとって重要だ。勝てれば、名誉挽回になるし、自信も取り戻せるだろう」
「左のキックを使っていく」
2014年に悲願のルンピニースタジアムのムエタイ世界タイトルを獲得したシッティチャイ・シッソンピーノンは、その後キックボクシングに転向。欧州や中国、北米で数々の大物選手を倒し、この競技有数のアスリートとなった。
さらに同時期、野杁正明は日本で国内外の強豪を倒し、2階級で栄えあるK-1世界タイトルを獲得していた。
こうした両者の対戦を前に、シッティチャイは野杁のスキルについてこう説明している。
「マサアキ(野杁)は、世界屈指のキックボクサーだ。彼のスタイルは純粋なキックボクシングで、パンチとキックが強みだ。ハイキックはとても危険で、攻守共に優れている。絶対に簡単な試合にはならない。だが、自分だってレジェンドと呼ばれている」
「彼の弱みは、カウンターを狙って防御をするよりも被弾する傾向があることだと思う。あまりディフェンスは好きじゃないようだ。だから、試合で使えるような強力な武器を準備しておくつもりだ」
野杁の戦いぶりをまだ完全に把握したわけではないようだが、シッティチャイは「ONE 167」での対決に備えて研究を重ねている。そこからヒントを得て、6月8日の試合では自身のスタイルがアドバンテージになると考えている。
勝利を目指して、シッティチャイは強力な左の武器を駆使する意向だと明かしている。
「(野杁の)ゲーオ・フェアテックス戦を見て、彼がサウスポーとの打撃戦を苦手としていると思った。そこでゲーオを見てどう戦うかを考えた。(野杁は)左キックのディフェンスが苦手なようだから、自分は左のキックを使えると思う」
「試合をどう終えたいかは言わない。試合で何が起こるか次第だが、ファンを楽しませるためにベストを尽くす」