ジナ・イニオンが妊娠、チーム・ラカイはサポート表明
ジナ・イニオン(フィリピン)は家族を優先し、プロ総合格闘家としてのキャリアを中断している。
31歳のイニオンはフィリピンの名門ジム「チームラカイ」に所属し、ONEチャンピオンシップの公式アスリートランキングで女子アトム級5位に付ける。長年のパートナーだったリチャード・アラオスさんとの間に授かった、第1子の出産を控えているのだ。
2人は約10年前、イニオンが参加していたムエタイの大会で出会った。観客として会場にいたアラオスさんが試合後に写真を頼んだのをきっかけに交際を開始。2018年に婚約し、2019年10月に結婚していた。
イニオンは妊娠が分かった後、一度は引退を考えた。だが、ヘッドコーチのマーク・サンジャオに相談し、今は人生を変えるような決断をする時ではないと決めた。
「彼女は引退を考えていたが『まだ考えるな』と伝えた。まずはお腹の赤ちゃんを第一に過ごし、その後で、もし本当にやめたいならそう決めればいいと」とサンジャオは話す。
「今すぐに決めるのは難しいと彼女に言った。一度引退してまた戻って来た人をたくさん見てきた。自分の体と赤ちゃんのことに集中し、その後に、キャリアの次のステップについて考えるのが、彼女にとって最良だと思う」
イニオンは確かに今、キャリアのピークにいる。
2019年12月の東南アジア競技大会で、キックボクシングで金メダルを獲得し、今年1月の「ONE:FIRE & FURY」ではアシャ・ロカ(インド)を相手にユナニマス判定で勝利を収めた。
その後、自分が母親になるという、人生を変えるような知らせを受け、全てが変わった。
「東南アジア競技大会の前でさえ、彼女は家族を大事にしていきたいと話していた。2人とも年をとりつつあり、子どもを望んでいると言っていた」とサンジャオは振り返る。
「これは神の祝福だ。長い間望んでいたことが叶ったのだから」
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イニオンがONEのケージ「サークル」に戻るには、長い時間がかかるかもしれない。だが人生の新たなスタートを前に、イニオンはONEとチームラカイから完全なサポートを受けている。
「イニオンが戻ってくるかどうかは本当にわからない。それは彼女が決めること。本当に自分たちが言えることではない」と、サンジャオは付け加える。
「もうそのことについてONEに話して、お祝いの言葉をもらった。ONEも、まだこの時点で引退については考えないように彼女に言った。これは彼女の人生であり、どんな決断をするにせよ、 自分たちは彼女をサポートする」
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