2019年8月11日

ペトロシアンは油断しない万全のナタウット対策でリングへ

ジョルジオ・ペトロシアンは8月16日（金）、「ONE：DREAMS OF GOLD」で行われるONEフェザー級キックボクシング世界GP準決勝で、スモーキン・ジョー・ナタウットと２度目の対決に臨む。今回の試合の重みは違う。10月13日東京である「ONE：CENTURY 世紀」で行われる決勝進出がかかっているからだ。

ペトロシアンは、昨年４月に「ONE：HEROES OF HONOR」でナタウットに勝利している。バンコクでの再戦を前に、対戦相手に敬意を示しつつ、優勝賞金100万米ドル（約１億円）がかかる決勝進出へ自信を語った。

「ペトロシアンのことはよく分かる。最初の試合の後、４勝して調子を上げているが、１年半で驚異的に強くなったとは思わない」

テクニシャンとして有名な33歳のペトロシアンは、ペットモラコット·ペッティンディーアカデミーとの再試合で勝利したばかり。無効試合となった今年５月の最初の試合の反省を元に戦いに挑み、判定勝ちをもぎ取った。ナタウット戦でも、同じアプローチをとるつもりだという。

「ペットモラコットとの再試合では、より防御的なゲームプランに変更し、勝つことができた」

「もちろん、再戦が近づいても、トレーニング方法は変わらない。だが、ゲームプランを変えていくつもりだ。おそらく相手もそうしてくると思う」

「戦略は違ったものとなる。リングで相手の出方を見ることになる」

何よりも、ペトロシアンは、相手の打撃力を警戒する。ナタウットは、ONEスーパーシリーズで４勝、うち２つはKO。強烈なパンチ力で、ヨーハン・フェアテックス・ドレイを劇的なフィニッシュで破り、サーシャ・モイサを準々決勝で下した。

ペトロシアンは、驚異的な防御力と的確な攻撃を展開したおかげで、黒星を免れた。だが、それでも慎重な姿勢を崩さない。

「ナタウットとの最初の試合では、自分は開始早々攻撃的だった。３ラウンドを通して、強く打ちまくる、というのがゲームプランだった」

「ナタウットのキックがとてもパワフルだったのを覚えている。パンチやキック、膝蹴りが得意な相手だから、全てを警戒しなければならない」

「早いキックを持った強敵だ。だが、自分だって強い。どちらがより強いかはわからない。リングでそれを確かめるだけだ」

ペトロシアンは、この対戦の勝者となることが有力視されている。しかし、トーナメントでは、一番の優勝候補ともいわれた選手がすでに敗退する波乱も起きたため、決して油断する姿勢は見せない。