【10/5大会】ストロー級MMAランカー対決へ、マスンヤネ「リスクを冒しフィニッシュ目指す」
ストロー級MMA2位コンテンダーのボカン・マスンヤネ(南アフリカ)は、10月5日(土)の「ONE Fight Night 25: Nicolas vs. Eersel II」で行われる5位のマンスール・マラチエフ(ロシア)とのランカー対決で、フィニッシュ勝利を決め、格の違いを見せつけたいと意気込んでいる。
同大会は、タイ・バンコクのルンピニー・スタジアムから北米のゴールデンタイムで生中継される。
マスンヤネは、これまでにもそのノックアウトパワーを垣間見せたことはあったが、出身のレスリングを駆使して判定勝利を収めることが多かった。
しかし、今回は決定的な方法で勝ち星を挙げ、しっかりアピールしたいという。
「ゲームプランはあまり変えていない。いいものだとわかっているからだ。けれども、フィニッシュを決められるようになりたいと思っている。相手を追い詰めることができるのはわかっているから、リスクを冒してでもフィニッシュ勝利を目指すべきだろ?」
「これまでは安全策を取って、対戦相手を倒してきた。けれども、試合動画を見るとフィニッシュができなくてがっかりしていた。たとえ圧倒していたとしてもね。だから今回はリスクを冒していく。そうすればするほど、勝つチャンスが多くなる」
「自分は格闘技界の頂点に手が届こうかという段階にいる。国際的な舞台でタイトルを獲得し、フィニッシュする姿を見せて、アフリカの若手選手にインスピレーションを与えたい。自分にはこれを成し遂げるだけの力と技術があると思う」
もちろん、強敵と常に対戦しているような状況では、フィニッシュ勝利を挙げるのは容易ではない。今回の相手のマラチエフは、強力なレスリングとサブミッションで知られる。
だが、マスンヤネは身体的にも技術的にも一歩リードしていると自信を見せる。
「マンスール(マラチエフ)は、すごいグラップラーだ。すごいスキルを持っている。レスリングも上手い。だが、自分だって自分のスキルには自信がある。自分のレスリングとグラップリングが試合の鍵を握る」
「だが、自分はもっと武器は持っているし、もっと爆発力もある。これらを生かして、レスリングで勝負する。それに、打撃も進化していると感じている。互いにレスリングが効かなければ、もっと打撃を使ってフィニッシュを狙うことができるだろう」
「けれども、自分のレスリングのほうがずっと上だと思っている。スクランブルやトップを取る動きはもっと早いし、相手はそのプレッシャーに耐えられないだろう」
「世界チャンピオンになるため」下した決断
ボカン・マスンヤネは、ストロー級MMA部門で2位につけている。唯一の黒星は、2022年に現1位のジャレッド・ブルックス(米国)に付けられたもののみ。
箕輪ひろばや山北渓人らに勝利して大きくリードし、現時点でランキングの上位に立ち塞がるのはブルックスと現ONEストロー級MMA世界王者のジョシュア・パシオ(フィリピン)のみ。
このため「ONE Fight Night 25」で勝てれば、世界タイトルに挑戦する機会が訪れると考えている。
「この試合に勝ったあとの目標は世界タイトルマッチだ。この4年、ずっと待ち望んでいた。しばらく2位にとどまっていたが、そろそろ世界タイトルマッチに出場する資格があると証明する段階になった」
「この試合に向けてすごくやる気が高まっており、全力で臨む。これまで以上にハードな事前準備をこなしてきた。精神的にもコンディションは最高だ。自分のスキルを早く披露したい。すごいことになる。この試合では、ファンや祖国、そしてアフリカのために戦う」
マスンヤネは最近、以前のジムを離れてアフリカ指折りの「CIT MMAファシリティー」で世界チャンピオンのトップ選手たちとともにトレーニングをするために南アフリカ首都プレトリアに移った。
決して簡単な決断ではなかったが、夢を叶えるためには必要なことだとわかっていたという。こうしたことも自信を深める要因となっているようだ。
新しい環境やチームメイト、さらにモチベーションを得て、この階級の上位の選手を相手にこれまで以上の活躍をしたいとコメントしている。
「以前もとても良いMMAのジムに所属していたが、ケープタウンからプレトリアに移るという決断をした」
「世界トップクラスの選手とトレーニングをするためだ。いまでは世界チャンピオンになった経験がある強豪とトレーニングをしている。これは自分にとって大きな意味があった」
「ジムに着くとすぐに心から歓迎されたよ。自分のことを知ってくれていて、コミュニティにもジムにもすぐに溶け込むことができた。この変化にとてもわくわくした。世界チャンピオンになるための変化なんだ」