【8/3大会】暫定世界王座戦へ、ブルックスがバラートに警告「酷い目に遭うだろう」
8月3日(土)の「ONE Fight Night 24」で行われるONEストロー級MMA暫定世界王者決定戦に出場する前王者のジャレッド・ブルックス(米国)は、再び実力を証明しようとハングリー精神を新たにしている。
前回のタイトルマッチでは失格負けで、現王者のジョシュア・パシオ(フィリピン)にベルトを剥ぎ取られたブルックスの今回の相手は、グスタボ・バラート(キューバ)。
パシオは現在、膝の手術を終えて回復中で、直接対決でのリベンジは叶わない状況だ。
だが、今回のタイ・バンコクのルンピニー・スタジアムで行われるこの一戦で勝てれば、その後の世界王座統一戦に出場し、ひいては失った世界王座を取り戻すチャンスにも繋がる。
ブルックスはベルトを失った際の心境をONEチャンピオンシップに振り返っている。
「もっとハングリーになった。天はこういう試練を与えるけれども、自分はそいつを打ち負かさないといけない。この経験を通じて謙虚になった」
「今回の試合では、違ったバージョンのジャレッド・ブルックスを見せることになるだろう。自分の実力は言葉より雄弁だから、グスタボ・バラート戦で実力をフルに発揮した姿を見てほしい」
ブルックスは今回の暫定世界王座決定戦を前に、対戦相手のバラートを高く評価している。だが、それと同じ水準の尊敬を返されていないと感じているようだ。
バラートはこの階級の4位コンテンダーで、レスリングで五輪に出場した経験の持ち主。これまでSNSではブルックスのことをからかってきた経緯もある。
だが、ブルックスはそれは火に油を注ぐような行為だと警告する。
「グスタボ(バラート)は、あらゆる面で自分を見下している。自分は奴を(高く評価して)『ボス・ベイビー』って呼んでやったんだよ。そうしたら(チャンピオンベルトを肩にかけた)自分の写真の顔の部分に奴の顔に合成した写真を(SNSに)アップして、奴こそが真のチャンピオンだって投稿したんだ。こういうのはすごく失礼だ」
「何をしたいか知らないが、ブルックスの進化版が相手では無理だ。37歳で、元五輪選手で、やるべきことをやってきただろう。だが、MMAは自分の得意分野だ。自分は大学時代にレスリングをやったが、今はパンチとキックを多用するスタイルでやっている。あらゆる攻撃を受けることになるぞ」
「キックが大きな鍵を握る」
グスタボ・バラートは、ストロー級MMA部門の脅威だが、ジャレッド・ブルックスはそれに対処する能力が十二分にあると考えている。
たとえば、身長160センチのブルックスは対戦では相手選手よりも小柄なことが多いが、身長150センチのバラートに比べて身長とリーチのアドバンテージもある。
ブルックスは今回の対戦についてこうコメントしている。
「奴のほうが小柄だ。自分がこれまでに戦い慣れている相手とは違う。スタイル的には、自分の違う面を見せられるだろう」
「誤解しないでくれ。自分はレスリングやらいろんな技を使っていくつもりだ。だが、身長150センチだからといってグスタボが弱い奴だなんてわけじゃない。奴はボス・ベイビーだ。ベイビーっぽく見えるけれど、確実に相手を叩きのめすんだ」
バラートのスタイルは、ブルックスの最近の対戦相手とも違っている。バラートは前に出て距離を詰めるタイプで、一級のレスリング技術を持っている。だからこそ、ブルックスはあらゆる面で準備を万全にしておかねばならない。
それでもブルックスは、今回のONEストロー級MMA暫定世界王座決定戦では、自身のスタイルがアドバンテージになると感じている。
「バラートは最初の2ラウンドは魚雷のようだ。当てられても前に出てくる。奴は気にしない。アゴに手が届くまであの太い足で蹴ってきて、全力で一撃を狙ってくる。この点では奴はタフなんだ」
「けれども、倒されやすくもある。ボディか頭ににキックを見舞ったら、捉えることができる。この試合では蹴りが大きな鍵を握ると思う」
「さらに、レスリングのやり合いになったら、これは5ラウンド制の試合だ。自分と渡り合えるだけのスタミナがあるとは思えない。足はすごく太いけれど、乳酸がたまって疲れてしまうだろう。毎日8キロのロードワークでもやっていれば別だがな」
「自分の足は野ウサギ並みだ。永遠に走り続けられる。だから、グスタボは今回の試合では酷い目に遭うだろう」
総合的に見て、ブルックスは自身の決意とアグレッシブさは、バラートの手に余ると考えている。
バラートはこれまでストロー級とフライ級でしのぎを削ってきた強豪だが、それでもブルックスはいざとなれば崩せることができると確信している。
「自分は対戦するときに(映画『スター・ウォーズ』の)ジェダイのようなマインド・トリックを使うんだ。身のこなしや素早い動きで相手を混乱させるんだ。攻撃には攻撃で対抗する」
「どっちが真の成功者になるか見ものだ。コーナーに追い詰めてやる。そして、追い詰められたとき、奴は終わりだ」
「世界中に向けて、自分が一撃で完全にノックアウトできるってことを見せるのが楽しみだな」