【4/5大会】王者ディベラ、挑戦者プラジャンチャイを賞賛「偉大なチャンピオン」
現ONEストロー級キックボクシング世界チャンピオンのジョナサン・ディベラ(イタリア / カナダ)は、4月5日(金)の「ONE Friday Fights 58: Superbon vs. Grigorian II」で、プラジャンチャイ・PK・センチャイ(タイ)の挑戦を受ける。
同大会の会場はタイ・バンコクのルンピニー・スタジアムで、地元の観客はプラジャンチャイに大声援を送ることだろう。今回が2度目の防衛戦となるディベラだが、これまでで一番の厳しい戦いになることも予想される。
ディベラはカナダ・モントリオール出身の27歳。2022年10月に当時空位だったONEストロー級キックボクシング世界タイトルを獲得し、翌年10月に世界ムエタイ評議会(WMC)世界王者のダニエル・ウィリアムス(オーストラリア / タイ)の挑戦を退けて初防衛。プロ転向以来無敗をキープしている。
対する挑戦者のプラジャンチャイは現ONEストロー級ムエタイ世界チャンピオンで、通算300勝以上を挙げており、直近の試合では元ストロー級ムエタイ王者のジョセフ・ラシリ(イタリア / モロッコ)を第1ラウンドKOで仕留めている。
ディベラは、ONEチャンピオンシップに対し、こうしたプラジャンチャイの輝かしい経歴は以前から知っていたと話している。
「(プラジャンチャイのことは)長い間注目していた。彼が偉大なチャンピオンであることは間違いない。トップレベルの大会で活躍した有数のストライカーで、タイ国内やルンピニー、あらゆるスタジアムで勝利を収めている。長い間彼のことは見ていたし、ずっと注目していた」
キックボクシング界きってのタレントとされるディベラだが、プラジャンチャイのような有名なストライカーを倒せれば、自身のキャリアがさらなる高みに達することもわかっているようだ。
ディベラはこの大勝負についてこうコメントしている。
「彼のような有名な選手に勝つのは、とても意味のあることだ。自分にとってだけではなく、観客にとっても大きな意味がある。自分がまたチャンピオンを倒せれば、自分の知名度に重要な影響があるからだ」
どんな相手でも決して油断することのないディベラだが、プラジャンチャイ戦に向けては特別な準備をしているようだ。
事前特訓では元キックボクシング世界王者である父の助けを借りたという。
「彼はこれまでの対戦相手のなかでも屈指のファイターあり、さらに絶好調のコンディションで試合に臨むことを想定して準備をしている。全力の戦いに向けて準備しているんだ」
「父が提案してくれた厳しい事前トレーニングも頑張っている。何でもこなしているし、全力で取り組んで、試合に向けて100パーセントの準備をするつもりだ。だから、試合日が待ちきれないよ」
挑戦者の“ホーム”での試合「もっと楽しい」
ジョナサン・ディベラは、プラジャンチャイ・PK・センチャイの“ホーム”での防衛戦に臨むことになるが、有名なルンピニー・スタジアムでの試合を楽しみにしているという。
「子供の頃からタイで試合をすることを夢見てきた。ずっとルンピニーで戦いたかった。タイやルンピニーで試合をしたことがある選手はそんなにいない。それに、今年行われる最も大きなイベントのひとつで戦えるというのは間違いなく名誉なことだ」
もちろん、ディベラがルンピニーのリングに上がるのは今回が初めてではない。
ダニエル・ウィリアムスとの防衛戦の会場もルンピニーで、その際は現地のファンから尊敬を集める戦いぶりを披露した。
それでもムエタイの本場で現地の強豪との戦いに不安を覚える選手もいるかもしれない。だが、ディベラは違う。それどころか、現地の強豪を相手に衝撃的なパフォーマンスをして、さらなる尊敬を集めたいと意気込んでいる。
「前回の試合では、最高の観客の前で戦った。彼(プラジャンチャイ)がパンチやキックを繰り出すたびに観客が叫び声を上げるだろうから、会場の雰囲気は厳しいものになるだろう。だが実はそういう環境は好きだ。重圧がないからね」
「もっと楽しいと思う。相手の地元で試合をして、ファンを増やすのは好きなんだ。特に地元の選手とエキサイティングな試合をするのが好きだ」
「会場は彼の“ホーム”ということはわかっている。だから、彼にとってかかっているものは大きい。だから、勝つことがより楽しみになるんだ」