【3/1大会】タン・リー、王座奪還へタン・カイと再戦「今回、相手は苦戦する」
3月1日(金)の「ONE 166: Qatar」でタン・リー(ベトナム / 米国)は、2022年8月にベルトをはぎ取られた相手のタン・カイ(中国)との待ちに待ったリマッチに臨む。
「ONE 160」で行われた1度目の対戦では、タンがリーを破り、ONEフェザー級MMA世界王座を獲得した。しかしその後、タンは負傷のために欠場が続き、その間に組まれた2023年10月の暫定王座決定戦でリーはイリヤ・フレイマノフ(ロシア)に一本勝ちして暫定王座を獲得。今回ルサイル・スポーツ・アリーナで行われる大会では、王座統一を狙う。
こうした機会を前に、リーは感情的にはならず、敗戦から重要な教訓を得て総合格闘家としてさらなる進化を遂げるべく、冷静に前回のタンとの世界タイトルマッチを振り返っている。
リーはONEチャンピオンシップにこう話している。
「前回の試合は、タンとそのチームが練り上げた素晴らしいゲームプランと、この数年で最悪だった自分のパフォーマンスと意思決定の結果が組み合わさったものだった」
「もちろん、タンの努力のおかげでもある。自分は彼がうまくやったことを貶めるつもりはない。ただ自分は、彼がベルトを獲得するために万全な状況を作り上げたこと、そして実際にそれを成し遂げたことを正確に伝えたいと思っているだけだ」
「そういうこともある。そして、そういう困難も乗り越えないといけない。そうして向上していくんだ。自分はこれまでそうやってきた」
リーは再戦の機会がいつ訪れるかとやきもきしながらも、さらなるレベルアップと盤石なゲームプランの準備に努めてきた。
そして初対戦から約1年半、リーはついにベルト奪還の用意が整ったと感じているようだ。
「リマッチが組まれるまで時間がかかった。そんなに時間を置くべきじゃなかった。相手にとっては不利なことだが、自分はゲームプランを練り上げる時間をもっととれた。まったく違った試合になるだろう。自分のチームやコーチ、家族、そしてファンのみんなに、1回目の対戦ではこうするべきだった、というような戦いを披露するのが楽しみだ」
「いい試合にするための時間は十分にあったし、たくさん技術を磨いて、具体的なゲームプランを立てることができた。かなり努力をしてきたから、失敗するわけにはいかない。相手は、今回は苦戦することになるだろう」
「試合の序盤で眠らせてやる」
前回のONEフェザー級MMA世界王座決定戦でタン・カイと対戦した際には、タン・リーは自身のキャリア初のフルラウンドの戦いとなった末に敗れた。だが、もう二度と同じことは起こらないと断言している。
リーのプロ戦績は14勝3敗で、勝利はすべてフィニッシュによるもの。一方のタンはKOアーティストとして知られ、これまでに挙げた15勝の大半はKOによるものだ。
両者とも試合をすぐに終わらせる力を有しているが、リーは今回の試合は一方的な戦いになるだろうと予想する。
「フィニッシュになるだろう。自分のキャリアでは、もう判定には持ち込みたくない。相手は前回の対戦でベルトを手にしたのだから、満足はしているかもしれないが、それは別として、二度と判定になることはない。全力で攻め込んで、プレッシャーをかけていく。相手は、試合序盤から自分のパワーを感じることになる」
「正直に言おう。第1ラウンドで終わらなかったら、驚きだ。なぜなら、相手は試合の序盤で眠らされるからだ」
この1年半、タンとのリマッチをモチベーションとしてきたリーは、ベルト奪還に向けて重ねてきた努力を早く披露したいと意気込む。
このため、試合を終えてベルトを手にするまでは、その先の対戦相手については考えたくはないようだ。
リーはこうコメントしている。
「次はどうなるかわからない。もう38歳になるから、年齢的にもキャリアの終わりに近づいている。だから、エキサイティングな試合をしないといけないし、それは家族や自分を支えるようなものでなければいけない。そうでなければ正直、やらないほうがいい」
「タンは重要な対戦相手だし、ベルトを奪還しないといけないから、自分は次に誰と対戦したいと言えるような立場じゃない」
「ベルトを奪還したらリングを立ち去る前に、次に誰と対戦したいか、という質問を考えるようにする。約束する。だが、まずは奴をボコボコにして、KOしないといけない。そうしたらその話をしよう」