【5/6大会】「学ぶことが大好き」BJJの達人・ムスメシのポルトガル語独学法

Mikey Musumeci makes his way to the Circle at ONE Fight Night 6

ONEフライ級サブミッション・グラップリング世界チャンピオンのマイキー・ムスメシ(米国、26)は、一級のブラジリアン柔術の技術を学びながら、言語も習得した。

5月6日(土)に行われるONE初の米国大会「ONE Fight Night 10: Johnson vs. Moraes III」で、ムスメシは、オサマ・マルワーイ(イエメン)を迎え、タイトル防衛戦に臨む。

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ムスメシは、22年におよぶブラジリアン柔術の経験をひっさげ、米コロラド州の試合会場に足を踏み入れる。

この過程で、ブラジル人指導者の下でブラジル人の仲間とともにトレーニングをすることも多かったため、ムスメシは彼らの母語であるポルトガル語を学ぶことにしたという。

ムスメシはONE編集部にこう話している。

「ブラジルの人々とずっと一緒にいたので、もっと繋がるために学びたいと思った。一緒にいるときに、コミュニケーションがとれなかったり、しゃべれなかったりするのは、とても残念だから」

ムスメシは特別な頭脳の持ち主のようだ。

クラスを受講したり、学習アプリに頼るのではなく、グーグル翻訳を使ってポルトガル語を独学したという。

25歳にしてブラジリアン柔術の世界チャンピオンに5度輝いたムスメシは、この輝かしい功績を可能にした規律と学習能力を言語学習でも駆使。そしてわずか数年でポルトガル語を習得したそうだ。

「インスタグラムで、ブラジルのファンやスタッフからメッセージが届いていたんだ。だから返信をして、グーグル翻訳でいろいろ読んでみた。時間が経つにつれて、いろんなことを覚えるようになった」

「その方法でポルトガル語を3年くらいで習得した。今はブラジルの人々と繋がることができるから、ポルトガル語が大好きになった。いつでも繋がれるし、本当に話ができている気がする。コミュニケーションが取れて、冗談を言える。本当に楽しいよ」

ポルトガル語以外にも、言語学習は今後も続けていく予定だという。

世界中を旅し、学ぶことに貪欲なムスメシは、他の言語への興味を示している。

ムスメシはこうコメントしている。

「年を取ったら、もっと他の言語も学びたいと思う。今は頭の容量がいっぱいだ。だから、ひとつずつ、もう少し時間をかけて、いろんなことや言語を学びはじめるつもりだ。異なる文化の中で学んでいくこの方法を続けたい。そうして成長し続けて、人生でどれだけのことば学べるかを知りたい。人生で一番好きなことは、学ぶことだから」

「内向的な性格」克服のための異文化理解

マイキー・ムスメシは、言語は単なるコミュニケーションの道具ではなく、壁を取り除き、さまざまな人々と交流するための方法だと考えている。

かつては人と接する際に強い緊張感や恐怖感を感じる「社会不安」に苦しんだこともあったというが、異なる文化や言語を学ぶことで、普段は決して話すことがないような人々と関われるようになったという。

「人と繋がるのは大好きだ。内向的な性格だから、居心地の悪さは感じている。もっと若かったときは、人と交流することが苦手だった。だから、人と繋がる方法を学ぶのに役立ったのは、人々や文化について学んで、自文化との類似点を見つけることだった。そして、それはとても魅力的なことだった」

「そして他の文化を学ぶことが好きになった。そしていったん学びはじめると、人についてより理解が深まり、もっと人と繋がれるようになった。だから、異文化を学んだことは、人と繋がることを学ぶために本当に役立ったと思っている」

アメリカで育ったムスメシは、最高レベルの柔術大会に出場しながら世界中を旅してきた。そして現在は、文化のるつぼであるシンガポールに住んでいる。

現在のホームとなった同国では、毎日のようにさまざまな国の人と出会う機会があるという。

さらに、さまざまな背景を持つONEの世界チャンピオンたちと一緒に戦い、格闘技を広めながら、世界中のファンやアスリートとの距離がぐっと近づいたそうだ。

ムスメシはこう付け加えた。

「文化や背景が違ってもみんな同じようなものだから、人々と繋がり、結びつけることができる。自分達全員が一緒になれるということを、受け入れることができて、感謝することができればね」

「これこそがONEチャンピオンシップの象徴であり、シンガポールの象徴だ。シンガポールはすべての異なる文化を結びつける。それはとてもいいことだ。ONEチャンピオンシップでやっていることは、そういうことだと思う。格闘技を世界中に広めているんだから、その一部になれることはクールだ。出身がどこであろうと、宗教や背景が何であろうと、みんな格闘技が好きという共通点があって、一緒にそれをありがたく思えて、楽しめるんだから」

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