【2/20カタール大会】ONE 171ー復帰のリトゥ・フォガット、三浦彩佳戦で母親の強さを見せるか「子供のため戦う」

インド出身のスター選手、リトゥ“ザ・インディアン・タイグレス”フォガットが待望の復帰。2月20日にカタールで開催される「ONE 171: カタール」のアトム級MMAで、30歳のレスリング・スペシャリストはアトム級3位の三浦彩佳(日本)と対戦する。
2022年以来の復帰となるフォガット。ONEで7勝1敗の好スタート切ったフォガットは、2021年のONE女子アトム級ワールドグランプリ決勝進出を果たしたが、決勝でスタンプ・フェアテックスに敗北。続くティファニー・テオ戦も敗れ、連敗の中でキャリアの一時休止を考えた。しかし、その期間に夫との間に男児を出産していたのだ。
待望の復帰戦に向けてフォガットは、ONE公式編集部の取材で母親になったことで更なるインスピレーションを得たと語った:
「母親になることは素晴らしいことだが、私の試合に対する考えは変わらない。むしろ、今は子供のために前に進まなければいけないという気持ちが少し強くなった気がする。」
休止期間の数年間、試合には出場していなかったが、フォガットは妊娠中でも出来る限りのトレーニングを行い、片時もMMAのことを忘れることはなかったという。生まれたばかりの幼児を育てながら、世界トップレベルのトレーニングは簡単ではなかったと認めるフォガット。しかし家族や義理の両親の理解ある献身的サポートがあったからこそ、彼女が世界トップの舞台へ再び戻る準備ができたという:
「赤ちゃんの世話と並行してトレーニングを行うのは本当に大変なこと。多分、私一人だったらこれ程上手くやり遂げることはできなかった。でも家族のサポートのお陰で練習ができて、試合に集中できる。」
母親であることは、フォガットの目標と矛盾することはない。今、彼女は息子に勇気を与え、努力する大切さを教えるために、戦いに復帰し、ONEの世界チャンピオンになる夢を追いかけている:
「私は自分自身のためでなく、子供のために戦っている。子供が大きくなった時、母親がどれだけ努力したかを知ることができるから、それが一番の原動力になっている。」
「勿論、家族の役割も大きい。昔は両親と姉妹、結婚後は夫とその家族。今は2つの家族のサポートがあるから少し楽になった。」
フォガット、他の母親たちや母国インドを鼓舞する存在を目指す
一時戦列を離れたフォガットだが、今はONEチャンピオンシップの女子アトム級MMAのベルトを巻くことを固く誓う。そのことが、インドが世界トップのMMAファイターの故郷であることを証明できると彼女は言う:
「私の目標は昔から変わらない。インド初の女性MMAチャンピオンになること。インドに最高のファイターたちがいることを世界に示したい。その目標を達成するまで、私は努力し続ける。」
さらに、女性、特に母親に対するインドの時代錯誤的な固定概念を払拭したいと考えるフォガット。自分の子供にインスピレーションを与えるだけでなく、他の家族の母親たちも育児以外に、成し遂げられることがあることを示すことを目指している:
「私が復帰した動機の一つは、インドでは母親は家にいて、出産後は子供の世話だけをしていればいいという考え方への挑戦です。母親は自分の決心で何でもできるということを示したい。これが私が戦う最大の理由です。」