【7/22大会】2競技女王狙うトッド「ベルトを巻いた姿、想像している」
ONEアトム級キックボクシング世界チャンピオンのジャネット・トッド(米国)は、7月22日(金)にシンガポール・インドア・スタジアムで行われる試合で勝利すれば、2つの世界タイトルを有するONEチャンピオンシップのスターの仲間入りをすることになる。
36歳のトッドは、「ONE 159: De Ridder vs. Bigdash」のコーメインイベントで、ララ・フェルナンデス(スペイン)とONE女子アトム級ムエタイ暫定世界王者の座をかけて対戦する。
ONE参戦以来、世界クラスの選手ばかりを相手にしてきたトッドだが、今回デビューを迎えるフェルナンデスも同様だろうと予想している。
トッドは対戦相手についてこう話している。
「(フェルナンデスは)テクニカルなファイターだ。トップレベルのの相手と戦ってきた。現在WBCタイトルホルダーだ。打ち合いの中で、いいキックを繰り出してくる。前に出てプレッシャーをかけるのが好きなファイターだ」
26歳のフェルナンデスは、打撃系競技の経験が豊富で、充実したスキルを有している。パンチを繰り出すタイミングを読むのに長けており、これらの武器を駆使してWBCムエタイ世界チャンピオン、2度のISKAキックボクシング世界チャンピオンまで上り詰めた。
一方、トッドはこうした強敵のフェルナンデスに敬意を払いつつも、決して怖気付くことはない。
さらに、5ラウンドのタイトルマッチの中で、自身の適応能力とチャンスをつくり出す力が勝因になると考えている。
トッドはこう語っている。
「自分の強みは、動きだと思う。打撃を当てるのに必要なアングルも捉えらるし、隙をつくるためのコンビネーションも使える。その瞬間に隙はないかもしれないけれど、戦う中で別の隙をつくり出すのに役立つ。試合では、こういうアドバンテージを使えると思う」
トッドの動きは最速とはいえないかもしれないが、巧みなフットワークを駆使してONEではハイライト級のノックアウトを決めている。例えば、アン・リン・ホグスタッド(ノルウェー)戦では、完璧なタイミングで強烈なキックをレバーに入れ、エカテリーナ・ヴァンダリーバ(ベラルーシ)戦ではヘッドキックで一瞬で相手をマットに沈めた。
これらのフィニッシュ勝利で6連勝としたトッドは、7月22日にアトム級ムエタイのタイトルをかけて戦うチャンスを手にした。
2競技ONE世界チャンピオンになるため、この大一番に備えてトッドは身体面と精神面の両方で準備を重ねている。
トッドはこうコメントしている。
「試合が終わってベルトを巻いた自分を想像している。いつもこういう気持ちで試合に臨んでいる。試合が終わって、両手を挙げて、重いベルトを肩に掛けているところを想像している」
トッド、米国のムエタイ人気の高まりに期待
多くの米国の格闘技ファンと同様、ジャネット・トッドは8月に米国のゴールデンタイムで生中継される「ONE 161: Moraes vs. Johnson II」に注目している。
メインイベントはアドリアーノ・モラエス(ブラジル)とデメトリアス・ジョンソン(米国)によるONEフライ級世界タイトルマッチだが、エキサイティングなムエタイマッチ4試合も行われる。
ロッタン・ジットムアンノン(タイ)、ノンオー・ガイヤーンハーダオ(タイ)、リアム・ハリソン(イギリス)、ジョナサン・ハガティー(イギリス)といった有名選手と、トッドは米国のファンの心を奪うことを期待している。
さらに、ONEチャンピオンシップは年内に、アマゾン・プライム・スポーツビデオでライブイベントを配信する複数年のパートナーシップを開始。これにより、ファンがより深いレベルで打撃系競技に接する機会が増えることになる。
このパートナーシップについてトッドはこうコメントしている。
「米国の格闘技ファンにムエタイを紹介するいい機会になればと思う。ムエタイとキックボクシングには、ちょっと偏見があると思う。けれど、もっとエキサイティングなものだと思うし、この競技に興味を持って、もしかしたらやってみたいと思ってもらえるかもしれない。自分と同じくらい好きになってもらえたら、本格的に取り組んでほしいと思う」