【11/19大会】初防衛戦に臨む秋元皓貴「守るというより勝ってもっと上に」
ONEバンタム級キックボクシング世界チャンピオンの秋元皓貴は、拠点とするシンガポールの観客の前で初防衛戦に臨む。
11月19日(土)にシンガポール・インドア・スタジアムで行われる「ONE 163」で、秋元は3位コンテンダーの挑戦者ペッタノン・ペットファーガス(タイ)を迎え撃つ。
今年3月のONEチャンピオンシップの10周年大会「ONE X」でカピタン・ペッティンディーアカデミー(タイ)からタイトルを奪取した秋元。今回がONEのみならず人生でも初の防衛戦というが、良い意味で平常心を保っているようだ。
秋元はこうコメントしている。
「いつも(の試合)と違うことはない。防衛戦というのが人生で初めて。今まで日本のタイトルや空手の世界タイトルを取ってきた。結構取って終わっている、というのが多くて、今まで防衛というのがなかった」
「ただ、今回いざ防衛するとなってもそこまで意識はない。まだ心はチャレンジャーというか、守ろうというよりも倒してもっと上に行ってやろうという気持ちの方が強い」
ディフェンディング・チャンピオンとしてONEのケージ「サークル」に入る秋元だが、プロ戦の経験は27戦。
対するペッタノンは、キックボクシングとムエタイを合わせて400戦以上を経験してきたベテランだ。2020年9月のONEデビュー戦ではカピタンにわずか6秒でKO負けを喫してしまったものの、2021年9月には、ジャン・チェンロン(中国)を圧倒してONE初勝利を手にしている。
秋元はペッタノンをこう評している。
「カピタンに秒殺されたというのもあってONEの中では評価が高くないのかな、とは思うが、戦績も良く、戦歴も多い選手。ONEに出てくる相手はみんな、一瞬でも気を抜いたら負けてしまうので、気を抜かずに。逆に(相手が)気を抜いたら倒しに行く気持ちでいく」
「(ペッタノンの試合を見て)やっぱり身体は作っていると思った。そのことでパワーはあるのかな、と感じた。完全なムエタイスタイルだが、キックボクシングの試合もたくさんやっているみたいで、キックボクシング慣れもしているな、と感じる」
「弱みとしては、僕みたいなスタイルとはあまり試合をしたことがないのかな、と思う。自分のスピードを生かしていければ、問題ないと思う」
秋元皓貴「この辺でKOで倒せたら」
ペッタノン・ペットファーガスについて「僕みたいなスタイルとはあまり試合をしたことがないのかな、と思う」と分析した秋元皓貴。
空手のバックボーンを有し、キックボクシングやムエタイなどの競技でも数々の栄光を手にしてきた秋元だが、現在の自身のスタイルについてこう説明している。
「僕は、極真空手のスタイルと、ヨーロッパ系のキックボクシングスタイルと、今はムエタイのコーチにも教えてもらっている。ベースは今までのスタイルだが、そこにムエタイの要素をちょっとずつ入れるなどしている」
「格闘技を色々見ていると、どこか(のスタイル)に偏った選手が割と多いと思うが、自分はそういう偏りがなく、色々なスタイルが混ざっているので、そういう意味では相手にとってはやりにくいのではないかと思う」
「ONE 163」のメインイベントで行われる世界タイトルマッチでは、秋元はこうした自身の強さをしっかりと見せつける意向を表明している。
さらに、ペッタノンを相手に決定的な勝利を挙げることも視野に入れているようだ。
秋元はこうコメントしている。
「ファイターであれば常にKOを狙うべきだと思う。前回のカピタン戦も(KOで)倒したかったが、結構タフだった。あれから、パンチなどもシャープになってきていると思うし、それからまた期間が空いてパワーも付いてきている実感があるので、この辺で(KOで)倒せたらな、と思う」
「よくチャンピオンらしい戦いを、などとは言われるが、それは意識していない。今回は、自分の強さをしっかりと見せたい。そういう意味ではKOを意識してやっていこうと思う」