【3/1大会】ブルックスから王座奪還目指すパシオ「自分のやり方で戦う」
ジョシュア・パシオ(フィリピン)は、3月1日(金)の「ONE 166: Qatar」であるジャレッド・ブルックス(米国)とのリマッチで雪辱を果たそうと燃えている。
カタールのルサイル・スポーツ・アリーナで行われる同大会で、パシオは2022年12月にブルックスにはぎ取られたベルト奪還を目指す。
パシオは、敗戦の悔しさをバネにさらなる進化を目指して努力を重ね、今回は同じミスを繰り返さないと、ONEチャンピオンシップに決意を表明している。
「(前回の対戦では)ベストを尽くせず負けた。その悔しさはずっと心の中にあった」
「その悔しさを今回の試合への燃料にしている。初対戦でどんなミスを犯したかはわかっているし、このリマッチではそのミスを修正することを目標にしている」
前回の対戦で悔しかったのは、負けたことだけではない。全力を出し切れずに戦えなかったことだ。パシオはブルックスの攻撃を警戒するあまり、自身をかつて階級の頂点へと導いた技術を見せつけることができなかった。
このため、今回の対戦ではブルックスの得意とするグラップリングにこだわるよりも、自身のゲームプランに集中したいと考えているようだ。
「これは総合格闘技だ。殴られるか寝かされるかのどちらかだ。試合前の最終特訓で、どういう心構えを持つべきかを学んだ。もし、自分が世界で指折りのファイターなら、それらしく戦うべきなんだ」
「ためらうことなく戦いに臨む。これがこの特訓での目標だ。今回のリマッチでは、自分のやり方で戦う」
「2つの可能性がある。ノックアウトで勝つか、判定で勝つか、だ。ジャレッド・ブルックスは簡単な相手じゃない。打撃もできるしレスリングもできる。だが、試合がどんな展開になっても準備はできている」
新ジム環境で「能力を最大限に発揮」
2022年12月のONEストロー級世界タイトルマッチでジャレッド・ブルックスにタイトルを奪われて以来、ジョシュア・パシオの格闘技人生には多くの出来事が起こった。
2023年6月には、フィリピンの古豪「チームラカイ」から脱退したエドゥアルド・フォラヤンやケビン・ベリンゴンと共に、パシオは新ジム「ライオンズ・ネイションMMA」のメンバーに。同年10月の復帰戦では、ストロー級MMA5位コンテンダーのマンスール・マラチエフ(ロシア)を相手にユナニマス判定勝ちとした。
レスリングの名手として知られるマラチエフに勝ったことで自信を深めたパシオは、「ONE 166」でブルックスにリベンジが果たせると信じているようだ。
「こうした大きな試合に向けて準備をするときは、肉体面や精神面、感情面でも100パーセントの準備を整えなければいけない」
「まず、アスリートなら、リラックスしていないといけない。自分の環境に自信を持って幸せを感じていれば、能力を最大限に発揮できる。正直、今の自分はそう感じている。それは、『ライオンズ・ネイションMMA』のサポートのおかげだ」
「ライオンズ・ネイションMMA」は、総合格闘技のアスリートの総合力を高めようと注力しており、これまでの格闘技人生で一番厳しい戦いを前に、パシオはその効果を実感している。
技術面に加えてコンディショニングや食事に至るまで、フィリピンにタイトルを持ち帰ろうと意気込むパシオにとっては理想的な環境だという。
パシオは「ライオンズ・ネイションMMA」でのコーチやトレーニング・パートナーについてこう語っている。
「試合そのものに加えて、肉体強化やコンディショニング、そして栄養面まで適切な準備ができており、本当に恵まれている」
「ジムでは、自分の進化の具合を見るために必要なサポートをあらゆる面で受けている。ちゃんとした肉体強化やコンディショニングのコーチのビンス・ローマンがいて、自分の威力とスピードの向上に集中してくれている」
「グラップリングの面では、もちろんジブラン・ラングバヤン先生が助けてくれている。先生は弟のゴドウィンも連れてきてくれた。ゴドウィンは、フィリピンでも有数の柔術家で、サンボの代表でもある」
「試合そのものに関しては、試合で起こり得るあらゆる可能性を実感できるようにシミュレーションをたくさんしている」