【10/5大会】王者ニコラ「王座奪取はまぐれじゃない」、再戦でアーセルをKO宣言
10月5日(土)の「ONE Fight Night 25」で、無敗の王者アレクシ・ニコラ(フランス)は、自身こそが世界最強のライト級キックボクサーだと証明したいと燃えている。
タイ・バンコクのルンピニー・スタジアムで開催される同大会で、ニコラは前王者のレギン・アーセル(スリナム)を挑戦者に迎え、ONEライト級キックボクシング世界タイトルの初防衛戦に臨む。
ニコラは26歳。今年4月の「ONE Fight Night 21」で当時王者で長年無敗記録を維持していたアーセルを倒し、世界を驚かせた。
そのキャリアを決定づけた試合を振り返り、ベルト獲得を喜びつつも、今回はより決定的な方法で勝ちたいとしている。
ニコラは、ONEチャンピオンシップにこう話している。
「12年間の努力が報われたような気分だった。長い道のりだったが、自分が何者であるかを世界に見せることができた。けれども、KO勝ちをしたかったから満足はしていない。いい勝利ではあったけれども、もっと上を望んでいる」
こうして新王者になったニコラだが、これまでのONEでの2試合はともに判定勝ちだったため、落胆したファンもいるかもしれないと認めている。
数々のタイトルを獲得し長年活躍してきたアーセルのような選手をノックアウトするのはそう簡単なことでもない。このため、ニコラはゲームプランを調整し、真のKOアーティストとして認められるためにも「ONE Fight Night 25」ではフィニッシュ勝利を目指すと意気込みを見せる。
「アーセルは、ストリートファイトのような戦い方では太刀打ちできない相手だ。ファイトIQを駆使しないといけない。だが、今回の試合では自分がパワフルなファイターで、何でもできるってことを見せるつもりだ。クレイジーなパンチやフットワークをたくさん使っていく。今回の試合では絶対にKOするだろう」
前回の両者の対戦では、ニコラの勝利を予想する見方はほぼなかった。アーセルは2競技でONE世界チャンピオンに輝き、22連勝という無敗記録を築き上げ、パウンド・フォー・パウンドの偉大な選手として広く認められていたためだ。
だが、蓋を開けてみれば、正確なカウンター攻撃、巧妙なフットワーク、そして圧倒的なパワーで15分にわたる戦いで“イモータル(不死身)”というニックネームを有するアーセルを制したのはニコラだった。
このときの試合に続き、ニコラは再び勝利を挙げて、周囲の疑念を払拭できると信じている。
「アーセルは自分にとってお手本のような存在だった。現在は自分の戦いに自信を持っているし、自分が何者なのかはわかっている。自分にできることもわかっているし、彼と対戦したときにどう感じるかもわかっている。彼も自分のパワーやスピード、パンチを体感した。だから、お互いのことはよくわかっている」
「自分はクレイジーなリマッチにしたいと思っている。激しい戦いを繰り広げて、自分のことを知ってもらえるだろう。最初の対戦と同じようにアーセルが勝つと思われているだろう。あの試合ではまぐれだったと思われているが、そうじゃない。努力と戦略の成果だ」
アーセルとの再戦「準備はできていた」
アレクシ・ニコラは、レギン・アーセルとのダイレクトリマッチを歓迎している。
前回の対戦では僅差の判定勝ちだったと認め、今回の試合で自身こそが正当な王者だと証明できると考えている。
「あの試合は接戦だった。だから、ONEチャンピオンシップがリマッチを組みたがっているとわかっていた。接戦だったから、リマッチはしないといけない。だから、その準備はできていた」
ベルトの保持を優先する選手もいるかもしれないが、ニコラはそうではない。
ここまで無敗として階級の頂点に君臨しているものの、リスクを冒して地上屈指のストライカーであるアーセルと再び激突することを楽しみにしている様子だ。
というのも、最終的にはこれまでに重ねてきたトレーニングと準備が「ONE Fight Night 25」での勝利に導いてくれると自信を持っているためだ。
「一度も負けたことはないが、負けたとしてもそれはそれでいい。負けることも人生だ。全力で戦いたい。だから、このリマッチについては特に気にしていない。戦わないといけないから、試合をするんだ」
「勝てたらうれしい。負けたら、1勝1敗で、またリマッチをしないといけない。けれども、自分を信じているからこの試合で勝つ。ゲームプランはこれまでとは違ったものになるだろう。アーセルは最高のコンディションで臨むだろう。けれども、それは自分も同じだ。この試合はクレイジーなものになるだろう」