【11/16大会】ワンと3度目対決「今までとは違うエナッシ見せる」
今年8月のONEフライ級キックボクシング世界王座獲得に続き、イリアス・エナッシ(オランダ/モロッコ)は初防衛戦の相手にふさわしい相手を迎え撃つことになった。
11月16日(土)に中国・北京で開かれる「ONE:AGE OF DRAGONS 」のメインイベントで、中国のキックボクシング団体「クンルン・ファイト(KLF)」世界王者ワン・ウェンフェンの挑戦を受ける。
世界チャンピオン同士の両者は、これまでに2度対戦して1勝1敗。キックボクシングで最も栄誉あるタイトルを賭け、ライバル関係に決着をつけるべく最長5ラウンドの戦いに臨む。
両者の初対戦は2014年9月までさかのぼる。エナッシのホーム、オランダで行われた試合は、ほぼ互角の戦いを繰り広げた後、第4ラウンドでエナッシが勝利を収めた。
それから3年余り後の2017年11月、今度はワンがリベンジに成功する。3ラウンドの激闘の末、ホームのヒーロー、ワンが僅差で判定勝利を手にしたのだった。エナッシには苦い思い出だ。
「ワンと対戦するのはこれが3度目。1回目は自分が勝った。2回目も自分が勝ったと思っていた」
「今回はただ、自分が彼より圧倒的に強いことを証明するだけ。誰もが知っているさ。誰もが見ていたからね。今回は遠慮しない」
ワンに敗れてから約2年、エナッシは6連勝と乗りに乗っている。しかもそのうちノックアウト勝ちが5試合。8月の「ONE:DREAMS OF GOLD」でペッダム・ペッティンディーアカデミー(タイ)を倒しタイトルを奪った試合もその1つだ。
納得のいかない判定負けという経験が、エナッシに火を着けた。ワンに負けたあの試合以来、勝利はジャッジの手ではなく自分の手で手に入れるという決意を胸に、試合に臨んできた。
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「ワンとの2度目の試合の後、自分はもっと自信を持つようになったし、もっとハードにトレーニングするようになった」
「100%確実に、全てのラウンドを自分が取れるようにしないといけない。それがタイトル戦であっても普通の試合であってもね。全てのラウンドで全力を尽くさないといけない」
8月にペッダムを破った試合では、エナッシのボクシングが有効だった。だがワンとの前回の対戦を見る限り、今回はエナッシのキックが効果的に働くだろう。
だが間近に迫った対決を前に、エナッシはワン攻略法について固く口を閉ざしたままだ。
「試合当日になれば、彼の長所も短所もわかるさ。自分は2度ワンと対戦している」
エナッシはまた、ワンのホームで対戦することについても心配していない。
ONE世界王座を手にした時も、対戦相手のホームだった。もちろん会場に詰めかけるファンはワンに声援を送るだろうが、いつも通りの見ごたえのあるパフォーマンスで勝利を手にできると確信している。
「中国で試合をしたことはあるし、また中国で戦うことができてうれしいよ」
「中国の観客、中国の人々は戦いが大好きだ。本当にね。だから彼らを楽しませたいと思っている。前回バンコクでの試合のようにね」
結局のところ、対戦相手が誰であれエナッシには関係ない。もちろん1勝1敗というライバル関係に決着をつける機会という意味で気合いは入る。だが世界王者という地位が、エナッシの考え方を変えたのだという。
エナッシの頭にあるのは、死力を尽くしてベルトを守り、世界最強のフライ級クックボクサーとしての立場をより強固にすることだけだ。
「誰と対戦しようがそれは関係ない。自分はただ、このタイトルを守らなければいけない。このベルトが自分のものであり続けるよう、全力を尽くす」
「11月16日に3度目の対決を迎えるが、今回は今までとは違うイリアス・エナッシを見ることなるだろう」
「ペッダムを倒した試合よりもっといい試合を見せて初防衛を成功させたい」
北京 | 11月16日 (土) | 18時(日本時間) | 中継:ONEチャンピオンシップ公式アプリで生中継(無料)