【12/9大会】リッシ戦へ、34歳ナタウット「どんな試合も最後の試合になり得る」
先月34歳になったばかりのスモーキン・ジョー・ナタウット(タイ)は、83戦におよぶプロキャリアを締めくくる時期に差し掛かっている。
12月9日(土)にタイ・バンコクのルンピニー・スタジアムである「ONE Fight Night 17: Kryklia vs. Roberts」のフェザー級ムエタイマッチで、ナタウットはONEのニューカマーのルーク・リッシ(米国)と対戦する。
ONEでも10戦をこなしており試合経験は自身のほうが豊富だが、ユニークなスタイルの予測不可能なリッシとの対戦に向けて、着実に準備を重ねているという。
ナタウットは、ONE編集部にリッシについてこう話している。
「彼は自身のスタイルで行くのが好きみたいだ。トリッキーで、いろいろな手段を試してくる。そういうふうに分析している」
リッシの試合を見て分析はしたものの、ナタウットとコーチはゲームプランを変えるつもりはないようだ。
なぜなら、これまでの自身の成功の秘訣は、対戦相手よりも自身に集中することだからだという。
「試合前の集中特訓では、相手ではなく自分のことだけに集中する。対戦相手のことは考えない」
「『それじゃあ、自分の武器をより磨こう』というようなことを考える。早く動きたいし、強く打ち込みたい。ちゃんと完璧に仕上げたい。自分の準備はそういう感じだ」
試合予想のコメントは避けたもののの、「ONE Fight Night 17」での試合では最初から最後まで早いペースの展開を期待できるだろう。
ナタウットはこう予告している。
「楽しい試合になる。スリルあふれる試合だ」
「今も自分の身体は準備万全」
一級の選手を相手に10年以上戦ってきたスモーキン・ジョー・ナタウットだが、その格闘技人生が終盤に近づいていることを自覚している。
直近の試合は今年10月の「ONE Fight Night 15」で、ONEフェザー級ムエタイ世界チャンピオンのタワンチャイ・PK・センチャイ(タイ)とのキックボクシングマッチで惜敗。現在は3連敗としている。
こうした状況で迎えるルーク・リッシ戦だが、ナタウットは今も万全のコンディションを維持しているという。
「今も自分の身体は準備万全だ。まだ大丈夫だ。自分の身体は最高のコンディションだと思っている。試合後に痛みは全然感じない。今回もすぐに事前特訓を始めた」
強豪がひしめくフェザー級ムエタイ部門でランキング4位につけているナタウットは、これまで数々の名誉あるタイトルを獲得してきた。
だが唯一欠けているものがある。ONEの世界タイトルだ。
このためナタウットは、キャリアの幕引きを前にベルトを目指して戦いたいと思っているという。
「34歳になり、キャリアの終盤を迎えている。どんな試合でも最後の試合になり得る。究極の目標は、引退前にタイトルをかけて戦うことだ」
「自分は『38歳になっても40歳になっても戦える』と言うような男じゃない。(残された時間は)おそらくあと1年、もしかしたら半年かもしれない。そんなことは誰にもわからない」
「改めて言うが、自分はキャリアの終盤を迎えているんだ。だから、タイトルをかけて戦えれば素晴らしいことだ」