【9/30大会】ハム・ソヒに勝てば3競技女王、スタンプ「歴史を作る」
元ONE女子アトム級キックボクシングとムエタイの世界チャンピオンとしてONEチャンピオンシップですでに大成功を収めてきたスタンプ・フェアテックス(タイ)だが、9月30日(土)にシンガポールで開催される「ONE Fight Night 14」では、さらなる高みを目指す。
同大会でスタンプはハム・ソヒ(韓国)とONE女子アトム級MMA暫定世界タイトルをかけて対戦。ONE史上初となる3競技でのベルトを獲得するチャンスだ。
スタンプは2021年に世界グランプリで優勝し、MMAでの実力を証明している。今回の試合で強敵のハムを倒せれば、新たな高みに達することができるだろう。
この大チャンスを前に、スタンプはONE編集部にこう話している。
「この試合は自分にとって重要だ。勝てれば3競技ONE世界チャンピオンになれる。これは誰も成し遂げたことがない。自分は歴史を切り開こうと決意している」
長年アトム級MMAの女王として君臨してきたアンジェラ・リー(シンガポール / 米国)の出場が未定となっていたため、同級1位コンテンダーのスタンプと2位のハムが暫定タイトルをかけて対決することになった。
スタンプは歴史に名を刻みたいと意気込んでいるが、9連勝中で総合格闘技での実績も豊富なハムとの試合はそう簡単にはいかないだろう。
だが、自身の経験がアドバンテージになると話すハムの見方をスタンプは否定している。
「ハム・ソヒは本当に強いファイターだ」
「確かに、ハムは彼女の競技では優れた選手だ。だが、自分の分野(打撃)では自分のほうが上手い。試合会場ではどちらが上かわかるだろう」
「ハムをKOできると知ってもらいたい」
スタンプ・フェアテックスとハム・ソヒのスタイル対決には大きな注目が集まっている。
スタンプがバックボーンのムエタイをMMAに融合させた一方、ハムはキックボクシングからMMAに転向し、他の追随を許さない激しい戦いぶりをトレードマークとしている。
両者ともアトム級の頂点に立つための強力な武器をもっており、9月30日の試合は忘れられない戦いになる要素だらけだ。
スタンプはお互いの技術についてこう説明している。
「ハムの強みは、左パンチの正確さだ。パンチの後に、テイクダウンかボディロックにつなげる。弱みは、対戦相手をフィニッシュするのを躊躇(ちゅうちょ)しているようなところだと思う。決定力が足りない」
「彼女はキックボクシング出身で、自分はムエタイ。だから、フットワークは彼女が上かもしれないけれど、自分のほうが武器が多い。パンチもキックも、膝蹴りもエルボーもある」
「接近戦では多分、自分のほうが上手だと思う。隙があれば、エルボーでフィニッシュすることもできるだろう」
スタンプはハムがグラウンドの戦いに持ち込んでくるとみている。
こうした戦略に対応できるよう準備をしており、試合を決めるための一撃を狙うためにスタンドで戦い続けるための力があると考えている。
加えて、必要とあれば驚異的なスタミナを誇るハムを相手に、フルラウンドの戦いになる可能性にも備えているという。
「彼女のゲームプランは、パンチを食らわせてグラウンドに引きずりこむことだと思う。自分は打撃に集中して、スタンド戦をキープして、テイクダウンされることを避けるよう最善を尽くす」
「できればKOで勝ちたい。そうしたらボーナスももらえるから。それに、自分はハムをノックアウトできる選手だって知ってもらいたい」
「けれども、実際にはハムはタフな選手だ。判定で勝つこともあるかもしれない」