【4/22大会】タイトル戦に臨むブンタン「技術、パワー、速さ…すべて自分の方が上」
ジャッキー・ブンタン(米国)は、ONEチャンピオンシップで昨年ブレイクしたスターの1人。
エリート選手を相手に3連勝とし、その印象的な活躍により、4月22日(金)にシンガポール・インドアスタジアムで行われる「ONE: Eersel vs. Sadikovic」での大きな機会を手に入れた。
大会のコーメインイベントで、24歳のブンタンは、若干17歳のスミラ・サンデル(スウェーデン)と初代ONE女子ストロー級ムエタイ世界王座をかけて戦う。これまでの懸命なトレーニングが報われ、一生もののチャンスにつながったことに、ブンタンは感激している様子だ。
ブンタンはこうコメントしている。
「(世界タイトルマッチの連絡を受けた時は)感情があふれ出した。実際に出場する機会を得ることができたという目標だけじゃなくて、これでいろいろ気持ちにも整理がついた」
「昨年はずっと試合に出ていて、『ああ、たった1年でこんなことができるようになったんだ、このチャンスを作ったのは自分なんだ』と実感できた。だから、この試合のオファーを受けたとき、いろいろなことが整理できたし、感謝の気持ちでいっぱいだった」
ブンタンは、一級のアスリートであるエカテリーナ・ヴァンダリーバ(ベラルーシ)やワンダーガール・フェアテックス(タイ)、ダニエラ・ロペス(アルゼンチン)に勝ち、今回ベルトを争うチャンスを手に入れたと信じている。
しかし、今回の相手サンデルは、これまでの対戦相手と肩を並べることができる存在かどうかについては確信が持てないと言う。17歳のサンデルは、2月にONEデビュー。TKOで勝利したが、ONEスーパーシリーズへの出場はこの一戦だけだ。
この点を考えるとブンタンは、盛り上がりつつあるこの階級で、サンデルが名誉あるタイトルマッチに出る資格があるかどうか懸念しているようだ。
ブンタンはこう語っている。
「(サンデルが世界タイトルマッチにふさわしいかどうかについては)間違いなく聞かれたことがあるし、自分でも考えた。この階級で、あるいは団体で1戦してからタイトル挑戦の機会を得たというのは、ちょっと早いと思う。でも同時に、自分たちの階級は新しいし、他の女子も試合時期についてはバラバラだ」
「1戦しかこなしていないということに対し、ONEチャンピオンシップでもっとたくさん試合をしていて、タイトルマッチに出られただろうと思う他の女子もいる」
ブンタン、アグレッシブなサンデル攻略に自信
サンデルのこの階級の立ち位置はどうあれ、ブンタンはこの相手が次なる試練、それもタフな試練になると知っている。
サンデルは、今年2月の「ONE: FULL CIRCLE」でディアンドラ・マーティン(オーストラリア)を3ラウンドにわたって圧倒し、最後は劇的なフィニッシュで締めくくった。
ブンタンはこの階級の新星の誕生を興味深く見ていたが、自身のスタイルがアグレッシブなサンデルにうまく対応できると予想している。
ブンタンはこう語っている。
「もちろん、彼女のデビュー戦は見ていた。最初に気付いたのは、前に出てかけてくる圧力。つまり休みなく前に出て、出て、出まくるスタイル。4月22日の試合でも、そのようなスタイルで臨むと確信している。自分に向かって突進してくるような感じで。彼女はフェアテックス流の、タイ的なスタイルを持っていると思う。でも、唯一の違いは、彼女は狙って向かってくると言うこと。圧力をかけてくる」
「ただ、あの前に出る攻撃的なスタイルは、不注意なスタイルでもある。そこに穴がある。基本的にはその穴を見つけるつもり。あの圧力に対処する準備はできている。そうするだろうとわかっているし、彼女は自分に向かってくるだろう」
ブンタンが所属する「ボクシング・ワークス」のアスリートは、ONE女子アトム級キックボクシング世界王者のジャネット・トッド(米国)をはじめ、ファイトIQが高く、さまざまな対戦相手を攻略する能力で知られる。
ブンタンは、これが勝利への鍵と考えており、今回の世界タイトルをかけた戦いではサンデルの強みを消す方法を見つけられると信じている。
ブンタンはこう付け加えた。
「彼女はONEチャンピオンシップで戦うのに十分な能力を持っていると思うけれども、技術、インテリジェンス、スピード、パワー、すべてにおいて自分の方が上だと信じている。彼女は今まで自分のような相手と対戦したことはないだろう」
「ヘビーでダメージの大きいショットでかかっていくつもり。アグレッシブ にかかってくる彼女の無鉄砲で、不注意なスタイルの穴を見つける。穴を見つけて、追い込んで、ダメージを与えられるだろう。そして勢いを削ぐことができればと思う」