【10/15大会】アンディー・サワー、伝説固めへ「挑戦もう1度」
多くのストライカーが望む以上の成功を手にしてきたアンディ・サワー(オランダ)だが、キックボクシング最大のトーナメントとあれば、なおも頂点を追い求め続ける。
10月15日(金)の「ONE: FIRST STRIKE」で行われるONEフェザー級キックボクシング世界グランプリ準々決勝で、サワーは銀色に輝くベルトへの第一歩として、マラット・グレゴリアン(アルメニア)と対戦する。
38歳のサワーは今も自身に満ち溢れているが、現在プロとしてのキャリアの上では、このグランプリはハイリスクな賭けでもあることを認める。
「(メジャータイトルを獲得する感覚は)とても感動的だ。強烈だ。もちろん、やみつきになる。こういう感覚を味わうには、ただやるだけ、やってみるしかない」と、サワーは語る。
「ベルトを獲れなかったら引退するだろう。100パーセント。(もし勝てたら)再び世界の頂点だ」
サワーは、今回の出場選手の中では最年長だが、201戦の経験を有する一番のベテランでもある。
昨年12月の「ONE: BIG BANG」でジャン・チャンユ(中国)に勝利した後、サワーは再び頂点を目指すための良い位置につけていると思った。
「自分は38歳だ。今年で39歳になる。だが、今の自分を見てほしい。まだ最高のファイターや、若いライオンたちと同じくトップレベルにいる」
「まだそういうやつらと競ってるんだ。調子もいいし、強いと思っている。すでに自分が最高ということを世界に見せつけたが、もう1度やってやる」
サワーは、名誉あるグランプリに向けてやる気を高めているが、もし敗北しても挫けることはないだろう。何よりも、自分の行動と実績が次世代のストライカーたちの印象に残ってほしいと思っている。
「自分の格闘技人生の中でもう一度挑戦する。そして、願わくば、一生レジェンドになって、未来の子供たちの手本になりたいと思っている」
「今はみんな速い人生を送っている。来週や来月にはチャンピオンになりたがる。だが、そのためには一生懸命やらなければならないということを忘れているんだ。本物の努力なしには、本物の実績はついてこない。だからそこをやってほしい。こういうことをアピールしたい」
「もし負けても、気にはしない。自分には満足しているし、手本になるのも嬉しい。若者や特に、自分の家族のね」
この8人制トーナメントには、世界最高のキックボクサーが勢ぞろい。サワーはこの中で勝ち進むのは簡単ではないとわかっている。
しかし、サワーはK-1 WORLD MAXで2度優勝し、これまでトーナメント・ファイターとして名声を築き上げてきた。今回もこのような結末を迎えることができれば、最高だろう。
「ここは世界最高のフェザー級だ」
「正直にいえば、別に初めてのことじゃない。けれど、こうしたグランプリがあっていたのは随分昔のことだ。新しいファンにとっても、ファイターにとってもね」
「たくさんの人が喜んでくれるし、楽しみにしていると思う。自分たちはみんなエンターテイナーであり、アスリートで、大きなショーができると思う。それが一番大事なことだ」
サワーのグランプリの初戦は、パウンド・フォー・パウンドと名高いグレゴリアンが相手、というファンの想像力をかきたてる組み合わせだ。
パワーのピークにある30歳の対戦相手は強敵だが、サワーは勝つために必要な資質が自身に備わっていると信じている。
「マラットは強い。対戦相手を乗り越えて倒す。マシーンだ。対戦相手を乗り越えることで、パワーアップしているみたいだ。その体やプレッシャーは弾丸のようだ」
「テクニックや戦術面は、あまり話せないが、自分はマラットよりも対応力がある。これが自分のアドバンテージだと思う」
伝説的なキャリアを締め括ろうとしているサワーがONEのケージ「サークル」で全力を見せてくれるのは確実だ。
決戦の夜を前に、サワーはグレゴリアンに忘れられない戦いにすべくしっかり備えておいてほしいと呼びかけた。
「マラット、健闘を祈る」
「自分にとって最後の試合の1つになるだろう。だから、しっかり準備しておいてくれ。楽しみにしている。花火を打ち上げよう」
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