【3/26大会】挑戦者スタンプ「新チャンピオン誕生の時だ」
スタンプ・フェアテックス(タイ)は、ついに尊敬するONEアトム級世界チャンピオンのアンジェラ・リー(シンガポール)とONEチャンピオンシップのケージ「サークル」で対決することになった。
ONE女子アトム級世界グランプリで優勝したスタンプは、3月26日(土)にシンガポール・インドアスタジアムで行われる「ONE X」のグランド・フィナーレのメインイベントで、世界タイトルに挑戦する。
総合格闘技のキャリアで新たな高みに到達するチャンスだが、24歳のスタンプは気後することなく、長期にわたってタイトルを保持してきたリーを相手に力強い戦いをすると誓った。
スタンプは以下のようにコメントしている。
「彼女の戦い方と意思の強さから、自分は(リーを)アイドルと思っているし、賞賛している。彼女はリングの上では別人だ。ケージの外では明るくフレンドリーだが、ケージに入るとあきらめることなく、フレンドリーさもなくなる。そこでは真のファイターになる」
「彼女と戦えることを光栄に思うし、憧れの人と対戦するという二度とないチャンスを本当にうれしく思っている。自分のことはアンダードッグと思っているけれど、今は『サークル』で、アンジェラ・リーとベルトを賭けて戦う準備ができているし、一生懸命頑張る」
リーは、2016年に初代アトム級世界王座に就き、4度防衛に成功している。スタンプはMMA転向以来、こうしたリーのキャリアを大きな関心を持って追いかけてきた。
そして1位コンテンダーとなったスタンプは、今回の大会で歴史を塗り替えるチャンスを得た。
スタンプはONEでキックボクシングとムエタイの世界タイトルを獲得したことがあり、ここにMMAのベルトが加われば、史上初の3競技ONE世界チャンピオンとなることができるのだ。
リーを尊敬しつつも、スタンプはアトム級は大きな変革の時期に来ていると考えている。
スタンプは、止められない勢いを意味する”アンストッパブル”というリーのリングネームを用い、以下のようにコメントしている。
「自分の最初の目標は、キックボクシングのベルトを獲得することで、その次はムエタイのベルトだった。そして、アンジェラ・リーを倒して、MMAチャンピオンになりたい。MMAのベルトを取れば、3競技でベルトを獲得した史上唯一の選手になれる」
「アンジェラ・リーがタイトルを保持している時間が長すぎて、この階級がつまらなくなってきている。そろそろ変化の時期だ。新しいチャンピオンが出てくる時だ。自分が新しい“アンストッパブル”になる」
リーは2年超ぶりの試合、スタンプに有利?
スタンプはリーを高く評価しているが、乗り越えられない相手とは思っていない。リーはアトム級で負けなしだが、スタンプは今回の世界タイトル戦は完璧なタイミングだと考えている。
スタンプは3連勝中で、ONE女子アトム級世界グランプリの銀色のベルトを腰に巻いたばかり。一方、リーは妊娠と第一子の出産のため、2019年10月から2年以上試合に出ていない。
スタンプはこの間試合を9度こなしており、リーが実戦ならではのカオスや激しさに再度適応するのに苦労するだろうと考えている。
スタンプは以下のように話している。
「もちろん、アンジェラ・リーは2年ぐらい『サークル』に立っていない。変わったこともあるだろう。自分は体力と準備の万全さで優位に立つことができる」
「個人的には、アンジェラ・リーは妊娠をして、2年間戦うための体じゃなくなったと思っている。彼女の体にとって、あらゆる面で経験したことがないものだろう。トレーニングや体力については低下すると思うけれど、彼女のスキルはまだまだ健在だと思う」
長期休養をしていたリーに対し、スタンプは第4、5ラウンドまで追い込む自信があり、これらの後半のラウンドでリーは苦戦するだろうとみている。
フレッシュで、体調も良く、モチベーションが高まっているスタンプは、リーが疲れるまでペースを上げようと意気込む。
スタンプはこう話している。
「アンジェラ・リーは自分を寝かせて、得意の寝技に持ち込もうとすると思う。でも、今の彼女のパワーはそんなに強くないから、それが弱点にもなる。自分を寝かせた後、できるだけ早く一本を決めようとしてくるだろう。自分をコントロールしようとすれば、エネルギーを無駄にするだろうから」
「自分は、フットワークとパンチとキックで距離を取るつもりだ。長期戦になればなるほど、彼女は疲弊していくだろう。自分のプランは、時間をかけて、できるだけ一撃一撃を強烈に見舞うこと。彼女が消耗するのを待つ。彼女が耐えられなくなったら、距離を詰めてフィニッシュする」