【10/29大会】フォガットへ平田樹「ボコボコにする」
平田樹は、ONE女子アトム級世界グランプリ決勝進出まであと1勝、というところにつけている。そのためには、世界的なレスリングのスターを倒さねばならない。
10月29日(金)の「ONE: NEXTGEN」で行われる準決勝で、平田は女子アトム級4位コンテンダーのリトゥ・フォガット(インド)と対戦する。
22歳の柔道黒帯の平田は、総合格闘技では無敗。ONE女子アトム級世界グランプリ準々決勝では、アリース・アンダーソン(米国)をユナニマス判定で下した。
今回平田は、シンガポール・インドア・スタジアムの舞台に舞い戻り、世界的グラップラーと対戦する。このトーナメントを制すれば、名誉あるシルバーベルトを獲得し、ランキングに入り、ONE女子アトム級世界チャンピオンのアンジェラ・リー(シンガポール)への挑戦権を手にすることができる。
準決勝を前に、平田は直近のアンダーソン戦を振り返り、フォガットのスキルを分析。そして今回自身がノックアウトされることはない理由、などについて語った。
ONEチャンピオンシップ: 「ONE: EMPOWER」であった準々決勝では、アリース・アンダーソンに勝った。米国の最高のアトム級アスリートとされていたアンダーソンだが、その時の自身のパフォーマンスについてどう感じたか?
平田樹: 勝たないといけない試合だったので、勝つ前提での試合だった。もっと自分の良さを出したかったなと思った。投げの対策をされても、あれだけ投げれるっていうのは、どんな相手でも投げれるっていう自信になった。
ONE: 試合終盤に右オーバーハンドでダウンを奪われた。この試合から得られた教訓は?
平田: 相手の方が経験があるので、3ラウンド目にダウンをもらうというのは、集中力のなさを感じた。ちょっと油断してしまった、と。いけるって思ったけれど、バックスピンや、あのようなパンチは想像していなかったので、相手の方が引き出しが多いなと思った。これもすべて自分の経験としてよかったと思う。
ONE: あの試合に関するチームや家族、日本のファンの反応は?
平田: 試合終わってすぐ、車に乗って家族に電話した。まずは勝っておめでとう、という祝福の言葉をもらった。その後すぐに、あのパンチどうだった? と聞かれた。心配というよりは、ちょっといじられる感じだった。お兄ちゃんが同じことになると、母は心配するが、私の場合は母は心配しない(笑)。
ファンの人たちからは、「ヒヤヒヤした」みたいなコメントをたくさんもらったが、自分的には大丈夫だった。ファンの人に不安な試合を見せてしまったことは、次の試合にも不安な気持ちを持たせてしまったかもしれないと思った。次は(不安な気持ちを持たせ)ないように頑張る。
ONE: リトゥ・フォガットについて。彼女の強みと弱みは何だと思うか? また、自分のスキルが彼女よりも優れていると感じる部分は?
平田: 強みは、ピカイチのレスリング力だと思っている。あとは、グラウンドでのポジションキープ。
打撃の面では全然まだまだ。自分もまだまだだけど、彼女は私よりもまだまだなんじゃないかと思う。今までの試合を見る限り。試合をやって見ないとわからないが。彼女はフェイントも上手だが、この短期間でどれだけ研究してくるのか楽しみ。
ONE: フォガットは現在、女子アトム級ランキング4位。 一方で、自身はまだランクインしていないことは気になるか?
平田: 気にする。なんでアイツが入っているんだろう、と。自分がここで勝てば、(順位を)抜けるということか? だったら良いかな、と。
ハム・ソヒ(韓国)もランキング入っているのでは? なんで1回しか試合してないのに入っているのかな、と。まあ、いいか、勝って自分がここに入ればいいや、と思う。やっぱりランキングに入りたい。
ONE: 準々決勝でのメン・ボー戦でのフォガットのパフォーマンスについて、どう思ったか?
平田:いつも通りの試合運びだなと思った。毎試合、3ラウンド目にかけて強いので、それがいつもの試合で出ているな、と思う。いつも通りというのは、タックルして、グラウンドキープして、ポイントで勝つという感じ。彼女はそれしかない。見ている側は何でこの対策しないのかな、と。
メン・ボーは打撃が強いのに、何で対策してこなかったんだろうと思った。(メンが)勝てるチャンスはたくさんあったのに。メン・ボーは打撃があるんだから、そんなに距離を詰めなくて良いじゃん、と思っていた。
例えば、相手が柔道の選手でも組まれなければ勝てるので。メンボーはもっと対策する方法があったと思う。そのままグラウンドに行って勝負するのか、打撃だけなのか、(自分は)頭を使いながら試合をしたい。
ONE:フォガットは最近、「自分のレスリングは、彼女の柔道の技に勝ると思う」と話していた。これについてはどう思うか?
平田: そんな怖いこと言わないでください、と伝えてほしい。ボコボコにする。
ONE: 自分のグラップリングは彼女よりも優れていると思うか?
平田: いける気がする。前回の試合が終わってから、グラウンドの練習をめっちゃ、やっている。青木(真也)さんともそうだが、ジムでもいろんな練習をしている。
「クレイジー・ビー」はレスリングが強い選手がたくさんいるので、レスリングをしつつ、自分の良さを伸ばすという練習をしている。自分の良さというのは、フィニッシュ率を上げること。今までフィニッシュで来たのに、前回は判定勝利というつまらない試合をしてしまったので、次はフィニッシュしたい。なので、技を極めている。
ONE: フォガットもKOでフィニッシュしたいと言っていたが、それについてはどう思うか?
平田: 絶対無理だ。今までの試合でそんなことなかったので、あの子には、この短期間でできる気がしない。
ONE: この試合の結末はどうなると思うか?
平田: フィニッシュだ。一本で。グラウンドの選手にグラウンドで勝つっていうのは自分の自信にもなるので、しっかりグラウンドで勝ちたい。(だからフォガットがKOで勝つと言っているのは)馬鹿だと思う。
ONE: フォガットに最後に伝えたいことは?
平田: 特にないが、柔道の方が強いよ、というところを見せたい。
Read more: 【10/29大会】ONE: NEXTGEN 観戦ガイド