【6/3大会】ONEデビューのラーセン、タワンチャイ戦「素晴らしい一戦に」
ニコラス・ラーセン(デンマーク)は6月3日(金)、ONEチャンピオンシップのデビュー戦ながら、大会の目玉の試合で戦う準備ができている。
デンマークの「ミケンツェ・ジム」に所属する32歳のラーセンは、シンガポール・インドア・スタジアムで行われる「ONE 158」のメインイベントで、タワンチャイ・PK・センチャイ(タイ)と対戦する。
ラーセンは、夢を追う人という意味の“ドリームチェイサー”というリングネーム通り、人生を変わるようなチャンスを射止めようとしてきた。そして、今回の試合は注目度も高く、世界中のファンに自身の名を知らしめるのにうってつけの機会。
ラーセンはこう話している。
「ONEチャンピオンシップでデビューできただけでもすごいことだ。そして今回、メインイベントで、タワンチャイのような強い相手と戦えるなんて、本当に恵まれていると思う。とてもありがたいと思っているし、モチベーションも上がっている」
「ONEチャンピオンシップほどいい場所はないと思っている。世界一の団体でもやっていけると示すために、一生懸命やってきたんだ」
ラーセンは、他の団体の一級のアスリートと戦い、WBCムエタイ世界王座も獲得している。このため、シンガポールの大舞台のまぶしいライトの下で戦う準備はできていると思っていることだろう。
しかし世界トップクラスのストライカーで、プロ126勝という驚異的な戦績を有するタワンチャイのような相手とは対戦したことはない。
それでも、対戦相手について心配するよりも、自身がどんな相手とでもやれると証明するため、このステップアップの機会を利用したいと考えているようだ。
ラーセンはこう話している。
「自分のニックネームは“ドリームチェイサー”だから、こんなことが起こるのはとても自分らしい」
「もちろん、プレッシャーはある。でも、この世界に入ってから、そのプレッシャーが自分の良さを引き出してくれているように感じている。強くて、上手くて、経験豊富で、才能のある選手に出会うと、自分の良さが引き出される。だから、プレッシャーが楽しみに変わってきた。もっと集中し、もっとやる気が出る。刺激ももっと受けられる」
ラーセン、タワンチャイの“美技”にどう対応?
ニコラス・ラーセンは、タワンチャイ・PK・センチャイについて、自身の限界を試してくる一級の選手と見なしている。
タワンチャイは、ONEチャンピオンシップで2度衝撃的なKO勝利を収め、バンタム級から階級を上げてフェザー級ムエタイで5位コンテンダーになった。
ラーセンは、タワンチャイの戦いぶりを見てきたため、今回の試合が簡単ではないと理解してる。しかし同時に、自身にも対抗するための武器があるとも信じているようだ。
ラーセンはこうコメントしている。
「(タワンチャイは)本当にすごい。とてもいい戦い方をする。そして、戦っている時は、とても自信があるように見える。とてもシャープで、力強い。とてもいいファイターだ」
「サウスポーで、強みを生かして戦うし、危険な選手だ。彼と戦えば、とても生き生きとした気分になると思う。彼の戦い方は尊敬しているが、自分にも彼を苦しめる材料があると思っている」
ラーセンの自信には裏付けがある。61勝12敗2分(30KO)の戦績を誇り、多様な武器も有している。
さらに、試合開始直後から自身の戦いに引き摺り込むことを好み、全ラウンドを通して速いペースを維持できる。
ラーセンはこうした姿勢が短い時間の試合では有利に働くと思っているが、タワンチャイを倒すにはそれ以上のものが必要だとも知っている。
試合については、大胆な予想は口にしないものの、2人のエキサイティングなフェザー級ストライカーがぶつかり合う魅力的な一戦になると約束している。
ラーセンはこう付け加えた。
「彼はとても知的でIQの高いファイターだが、その美しいスタイルに対応できる方法はいくつかあると思う」
「タイでは、試合はゆっくりと始まる。ONEでは3ラウンドだけで、最初から戦いが始まる。だから、彼が(本来のスキルを)発揮するのに苦労するかもしれないと思っている」
「何が起こるか分からないし、自分は彼を倒すための武器を持っていると信じているし、彼もそうだと思う。だから、この試合はとても素晴らしいものになるだろう。自分はベストを尽くすし、彼もそうしてくれると信じている」