【6/28大会】プラジャンチャイ、仕切り直しの世界戦へ「ずっと準備をしてきた」

ONEストロー級ムエタイ世界チャンピオンのプラジャンチャイ・PK・センチャイ（タイ）は6月28日（金）の「ONE Friday Fights 68」で、ジョナサン・ディベラ（イタリア / カナダ）との仕切り直しとなる一戦で2競技王者となるチャンスを楽しみにしている。

タイ・バンコクのルンピニー・スタジアムで行われる同大会のメインイベントで、両者は空位となっているONEストロー級キックボクシング世界王座をかけて対戦する。

両者の対戦は当初、今年4月に予定されていた。だが当時王者だったディベラが直前になって体調不良のために出場できなくなり試合は中止に。ディベラは王座剥奪となっていた。

こうした経緯があったため、プラジャンチャイは今回の大会で再び対戦が組まれたことを嬉しく思っている様子だ。

プラジャンチャイはONEチャンピオンシップにこう話している。

「（ディベラが出場できなくなった）事情についてはそれほど知らなかった。わかっていたのは、ハイドレーションテストを通過できなかったということだけだった。気の毒だと思う。だが、ルールには従わないといけない。自分は動揺しなかった。ただ、そのときはベルトを狙うチャンスがなくなったことが悲しかった」

「あの日以来、再び彼と対戦する機会が訪れるとは思っていなかった。次の対戦相手が彼だと知って、ようやく試合ができると嬉しく思った」  

「ずっと準備をしてきた。ただ試合日が来るのが待ち遠しい」

ディベラはリングに上がることなく世界タイトルを失ったため、今回の試合にかける意気込みは大きいことだろう。

対するプラジャンチャイはすでにムエタイ部門のタイトルホルダー。このため、重圧はより少ないことが予想される。

プラジャンチャイはこうコメントしている。

「ジョナサン（ディベラ）のほうがプレッシャーを感じていると思う。彼は以前は彼こそが頂点だ、と話していたから。自分はそれに対して、だからこそ陥落したらもっと苦しいだろうと答えた。彼は自分が言ったことの意味を理解したと思う。彼は自分に負けたのではなく、彼自身に負けて頂点から落ちたんだ」

「だが、この対戦ではアンダードッグはいない。どの国で戦うかも関係ない。実際は自分がアンダードッグだろう。なぜなら、彼のほうがキックボクシングではベテランだからだ。彼はずっとキックボクシングで戦ってきたが、自分はまだこのルールでの経験が少ない」

「肩にベルトを2本かける」

プラジャンチャイ・PK・センチャイは、トレーニング期間が増えたことでジョナサン・ディベラを倒すためにより万全な準備ができたと感じている。

ディベラは世界クラスのストライカーだと承知しているため簡単な試合になるとは思っていない。だが、当初予定されていた試合日から2ヶ月余分に時間があったことで、自身のスキルをさらに磨き上げ、相手の弱みをより多く見つけられたと話している。

「ジョナサンのスタイルは素早い。強みはパンチのコンビネーションだ。弱点もわかっているが、それは明かさない」

「自分はいろんなパンチを繰り出していくと思う。さらに他の武器も準備しているから、リング上で披露するのを待っていてほしい」

6月28日に勝利を収めることができれば、プラジャンチャイはONEの2競技王者の仲間入りを果たす。

ディベラという危険な相手との対戦に加えて、こうしたレガシーを築き上げるという目的もモチベーションの源になっている。

試合結果を予想することはしなかったものの、プラジャンチャイは「ONE Friday Fights 68」で与えられたチャンスを最大限に生かすという趣旨の発言をしている。

「自分にとって、キックボクシングとムエタイの2競技でONE世界タイトルを獲得するのは大きな意味がある。長期にわたって競技を続けることができるようになるだろうから」

「何も予想をすることはできないけれど、自分が肩にベルトを2本かけた姿を見ることを期待していてほしい」