【10/29大会】メザバルバKO狙い「スタンプは遅すぎる」
ジュリー・メザバルバ(ブラジル)は、「ONE: NEXTGEN」でONEのケージ「サークル」に入る際、アンダードッグと見なされるかも知れないが、再びそうした声をかき消そうと意気込んでいる。
メザバルバは、10月29日(金)にシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE女子アトム級世界グランプリ準決勝に出場し、スタンプ・フェアテックス(タイ)と対戦する。
28歳のメザバルバは、9月に行われたグランプリの交替試合で山口芽生に勝ち、大きなチャンスを手にした。
ONE初のオール女子大会「ONE: EMPOWER」では、ONE世界タイトルに2度挑戦した山口を3ラウンドにわたって圧倒。ハム・ソヒ(韓国)の負傷による欠場に伴い、交替選手として出場することになった。
「(アンダードッグとみなされていても)なんともない。それが間違っている、と示すことがモチベーションにつながるから」
「(トーナメントに参加できて)嬉しく思うし、たくさんトレーニングをしている。メイとの試合では怪我をしなかったし、グランプリ決勝に進出するつもり」
「もう一度、自分がその場に相応しいと言うことを証明する。自分は(交替試合)で勝ったから、出場する資格がある」
メザバルバは、格闘技の本拠地ONEで見事にデビュー戦を飾った。ベテランである山口に対応し、世界中のファンに衝撃を与え、その勝利への反応に勇気づけられている。
常に自身を信じてきたメザバルバだが、初めてのONEでの試合で自身の能力を世界に示すことができた。
「自分は最高の相手と戦うためにこの競技をしている。メイは最高のテストだった。タフな試合だったが、よくトレーニングしていたし、勝利に対して良い反応を得られた。完璧だった」と、メザバルバは振り返る。
「たくさんの人がソーシャル・メディアに投稿してくれて、最高だったと言ってくれた。だって、自分はアンダードッグだったけど、彼女に勝ったんだから。たくさん連勝して、認められてほしいと多くの人に言ってもらえた」
「メイと戦って勝ったということは、自分はONEで輝くということ。まぐれでも幸運でもない、ってことを証明するために頑張っている」
とはいえ、元ONEアトム級ムエタイとキックボクシング世界チャンピオンのスタンプは、メザバルバにとって再び大きな試練となる。
スタンプは「ONE: EMPOWER」で、アリヨナ・ラソヒナ(ウクライナ)と再戦し勝利、総合格闘技での唯一の黒星の雪辱を果たした。
しかし、メザバルバはこうした強敵にも動じる様子はない。「サークル」でスタンプと対戦する機会を楽しみにしており、お互いのスタイルが爆発的なマッチアップにつながると考えている。
「自分たちは両方ともストライカーなので、確実に真っ向勝負になる。判定で決まることはないと思う。アグレッシブで流血ものの試合になるだろう」
スタンプを高く買ってはいるが、メザバルバは元2競技クイーンに勝つためのスキルがあると信じている。
「ムエタイのスタイルはMMAには向かないと思う。伝統的なムエタイでは、彼女はすごいけれど、MMAだと遅すぎる」と、メザバルバは付け加える。
「素早さは自分のアドバンテージ。キックボクシングのトレーニングをたくさん積んでいるから、フットワークは自分の方が良い」
メザバルバは、スタンプのグラップリング能力もあなどれないと知っている。
スタンプはグラウンドで目覚ましい進化を遂げているが、メザバルバは自身はどんな距離でも危険な存在になりうると思っている。
メザバルバは、母国の格闘技であるブラジリアン柔術を徹底的に学び、立っても、クリンチでも、マットでも、スタンプにプレッシャーをかけるつもりだ。
「スタンプはブラジリアン柔術でもかなり進化したと思う。だから、どんな場面でもタフな戦いになるだろう」
「自分はキックボクシング、ムエタイ、ブラジリアン柔術、ルタ・リーブリだけを練習しているわけじゃない。MMAのトレーニングをしているから、完全なファイターだ。スタンプにとって、どんな局面でも厳しい戦いになると思う」
間違いなくアトム級のビッグ・スターであるスタンプだが、メザバルバはネーム・バリューがそのまま勝利につながるとは限らないということを示してきた。
山口との試合と同じように、有力選手を倒して、世界タイトルへの夢へ近づきたいと思っている。
今回は、前回にも増して力強く目標への一歩を踏み出したいと考えているが、それでも勝利が1番の優先事項だ。
「スタンプを早く倒したい。もし、彼女がゴールデン・ガールなら、自分の勝利もデカくなる。ノックアウトしたい。けど、勝利は勝利だ」
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