【3/5大会】カン、アリアックバリ戦「勝ちに行く」
プロになって以来、競技シーンを席巻してきた25歳のカン・ジウォン(韓国)は今、総合格闘技のキャリア史上最も大きなチャレンジに立ち向かおうとしている。
3月5日(金)の「ONE: FISTS OF FURY II」のメインイベントで、無敗のアスリート、カンは、グレコローマン・レスリングの世界チャンピオンのアミル・アリアックバリ(イラン)と対戦する。
「アイアン・シーク」を自称するアリアックバリは、シンガポールで事前収録された大会でONEチャンピオンシップのデビュー戦を迎える。カンと同様、総合格闘技で成功を成し遂げてきた総合格闘家だ。
プロ戦績10勝1敗を有するアリアックバリは、勝利の70%は最初のラウンドでのノックアウトで挙げている。
そんな対戦相手について、カンは「アミル・アリアックバリがたくさんの奴らと戦ってきたのは知っているし、倒された奴らも知っている」と話す。
「アミル・アリアックバリの過去の試合はかなり研究して、準備を整えた。もちろん、対戦するため、戦うため、そして勝つためにここにいるわけだから、金曜日に自分が勝つのは間違いない」
Kang Ji Won TURNED HEADS with this ONE debut against Mehdi Barghi! Up next — Amir Aliakbari on 5 March 🔥
Posted by ONE Championship on Sunday, February 7, 2021
先月の「ONE: UNBREAKABLE III」でアリアックバリの「AAAチーム」のトレーニングパートナーでイランのフリースタイル・レスリング王者のメフディー・バルギと戦った時、カンは今回の試合で直面するであろう危険性を垣間見た。
その夜、バルギにパンチで急襲され、テイクダウンを決められたカンは、マットの上でパウンドを浴びた。
だが、カンは第1ラウンド残り90秒で形勢逆転。スウィープして、パンチとヒジを見舞い、逃げようとしたバルギをホールドして、バック・マウントを奪った。そしてパウンドでTKO勝利を決めたのだ。
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この逆転劇で4戦連続の第1ラウンドフィニッシュ勝利を挙げたカンは、この勢いを保ちたいと思っている。また、今回の対戦についても貴重な教訓を得た。
「この前の試合では、相手の寝技とグラップリングへの準備が十分じゃなかった」
「前回の試合から多くのことを学んだ。寝技とグラップリングの重点的なトレーニングを始めたから、どんな局面になっても自信がある」
カンは、こうして磨いたスキルは「ONE: FISTS OF FURY II」で必須になるだろう。相手のアリアックバリは、パンチ力もあり、実績あるグラップラーで、エリートレベルでどんな相手も倒せる、と証明してきたアスリートなのだ。
アリアックバリは2010年の世界レスリング選手権のグレコローマン金メダル獲得を筆頭に、格闘技で輝かしい経歴を有している。
カンはこのヘビー級対決に際して、アリアックバリが世界クラスのレスリング、圧倒的な身体能力、競技経験を駆使してくるであろうことは分かっているが、自身の多様な立ち技の武器がアドバンテージになると考えている。
「アミル・アリアックバリの強みは、レスリングとパワーだ。彼はとても強い。だが、弱みは打撃だ。そんなに良いセンスは持っていない」
「自分の方が速いし、アミル・アリアックバリよりもスタミナがあると思っている。この強みを試合で生かしたい。どうするかはわからないが、どんな状況でも、勝つためにできる限り自分の強みを使う」
最も重要なのは、アリアックバリのゲームプランに巻き込まれないこと。
カンはアリアックバリがそのグラップリングの血筋と、巨大な手を駆使してくることは分かっている。しかし、その嵐を乗り切って打撃で有利に立ち、ノックアウトを狙いたいと思っている。
「金曜日はタフな夜になるだろう」と、カンは言う。
「アミル・アリアックバリは自分の試合をしようとしてくるだろうが、そうはさせない。自分は自分の試合をする。自分の予想では、少しでもフィニッシュするチャンスがあれば、フィニッシュすることになる。もしできなかったら、判定で勝つ」
派手なやり方でアリアックバリに勝てれば、間違いなくカンにとって、キャリア最大の収穫で、ONEヘビー級世界タイトルマッチの上位戦線に進出する機会になるかもしれない。
だが、ヘビー級王者のブランドン・ベラ(フィリピン)との対戦を熱望する発言をし続けているアリアックバリとは違い、舌戦よりも試合結果をもって挑戦状としたい、と思っているようだ。
「(ブランドン・ベラ)は良い選手だ。タフで強い」
「確かなことは一つある。もしチャンスが与えられたら、ブランドン・ベラと対戦して、ベルトに挑戦したい」
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