健太ムアンタイ戦で進化披露へ「スマートなアスリートに」
山田健太(健太)は、ONEチャンピオンシップでもっとも経験豊富な日本人アスリートの一人だ。8月16日に開催される「ONE: DREAMS OF GOLD」で、「エルボー・ゾンビ」ことムアンタイ・P.K センチャイムエタイジムと、ONEスーパーシリーズバンタム級ムエタイで対戦する。
ONE3戦目となる32歳の健太は、これまでにキックボクシング、ムエタイ、シュートボクシングのルールでで88試合を戦い、数々のタイトルを獲得してきた。歴戦のアスリートが、危険な強敵として知られるムアンタイ相手にどう戦うか、注目が集まる。
キャリアの円熟期にありながら、健太は、いまだに新しいことに挑戦し続けている。例えば、オープンフィンガーグローブで戦うこと。
前回の試合では、この新しい道具に順応、デイヴィダス・ダニーラ(リトアニア)からの強烈な打撃をもらうも、持ち直してスプリット判定勝ちし、トレードマークであるタフさを見せつけた。
プロのナルシストを意味する「プロフェッショナルシスト」と自ら名乗る健太は、独特のユーモアをこめて語る。
「グローブの形は多少違うけれど、そんなに違いがあるとは思わない。驚くほど小さいが」
「前回の試合では、第1Rでアッパーカットを食らってから何も覚えていないんだ」
ホームジムである東京のREON Fighting Sports Gymでキックボクシングを教えていることも、アスリートとしての進化に役立っている、と健太は話す。
「教え始めてから、もっとスマートなアスリートになった」
「教えることで理解が深まる。教えながら学ぶんだ。いろんなことがよりクリアになる」
実戦で培ってきた熟練の技とこの新たな知見を武器に、バンコクのインパクト・アリーナで複数回ムエタイ世界王座を獲得した強敵に立ち向かう。
対戦相手のムアンタイは、198勝41敗4分けの記録を誇り、危険なクリンチと一撃必殺のエルボーで知られる。だが、健太は、しっかり戦略を練っている。
「ムアンタイは、強力な対戦相手だ。花火のように行くつもりだ」
「おそらく、中に入ってクリンチを仕掛けて、首を取り体勢を整えて、肘で狙ってくるだろう。古典的ムエタイのガードも持ち合わせている」
「だが、ムアンタイのこれまでの対戦相手は主にタイ人だ。自分のようなスタイルの相手とやってきたとは思わない。ガードと肘の距離に臆せず仕掛けていけば、チャンスがあるだろう」
「肘は近距離攻撃だから、絶対に間合いに入らせない。パンチを読むのはそんなに上手とは思えないから、そこに勝機はある」
今回の試合は、ムアンタイの「ホーム」であるタイ・バンコクにあるインパクト・アリーナで行われるが、健太は記憶に残るパフォーマンスで会場からの賞賛を得ることを確信している。
「ムアンタイは、素晴らしいスキルを持ったトップレベルのムエタイ世界王者。だが勝って、日本人選手がどのくらい強いか見せてやりたい」
「ファンに自分のファイティングスピリットとテクニックを披露したい。KOも良いと思う。クリーンなやつだ。早ければ早い方がいいだろう?」
バンコク | 8月16日 (金) | 19時半(日本時間) | 中継:ONEチャンピオンシップ公式アプリで生中継(無料)