【10/25大会】アバゾフ終始優勢、5Rの死闘制し新王者に
キャムラン・アバゾフ(キルギス)は10月25日にインドネシア・ジャカルタで開かれた「ONE:DAWN OF VALOR」で、総合格闘家としてのキャリア最高の瞬間を迎えた。
26歳の挑戦者アバゾフは5ラウンドに及ぶ激しい攻防の末、ONEウェルター級世界王者ゼバスティアン・カデスタム(スウェーデン)をユナニマス判定で破り、世界タイトルを手に入れたのだ。
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Posted by ONE Championship on Friday, October 25, 2019
メインイベントとして行われたこの試合は、異なるスタイルを持つ選手の対決という点が見どころだった。カデスタムは打撃のエキスパート、一方のアバゾフは手強いグラップリング(組み技)とボクシングが持ち味だ。
試合開始のゴングがなるとまず、カデスタムが攻撃に出る。ループパンチと強力なレッグキックにより、アバゾフをあわやノックダウンかと思われるまで追い詰める。
だがアバソフは立ちあがったまま体勢を直すと、すぐに距離を縮めにかかる。カデスタムをフェンス際に追い詰めクリンチすると、2度、3度とヒザを入れた後、体勢を低く落としたところからテイクダウンに成功する。アバゾフはグラウンドで何度もパンチを見舞い、ギロチンチョークも試みるが、カデスタムはゴングに救われる。
第2ラウンド早々、カデスタムからスピニングバックキックが繰り出され、スタジアムに詰め掛けた観衆からため息が漏れる。カデスタムはキックでけん制しつつ、近距離からのエルボーも決める。
だがカデスタムの激しい攻撃を再び止めたのはアバゾフだった。カデスタムをフェンスに押し付け、強烈な打撃を浴びせる。
第3ラウンドでアバゾフは、ダイナミックなグラップリングのスキルを駆使し、カデスタムから2度見事なテイクダウンを奪う。1回目は離れた位置から、左足でカデスタムの左足を掛けた完璧なトリップ。2回目は体を密着させた状態から、カデスタムの体を宙に浮かせてひっくり返し、キャンバスに叩きつける。そしてそこからカデスタムのボディにヒザを、頭にパンチを何度も浴びせた。
第4ラウンドに入ると、アバゾフがグラップリングからストライキングに戦略を切り替えてくるが、アバゾフ優位は変わらない。強烈なパンチを何度もヒットさせ、後ろに下がるカデスタムを追いつめる。
やがてカデスタムを捉えると、さらなる打撃で追い打ちをかけマットに押し倒す。そこからサイドコントロールのポジションを維持し、繰り返し強力なヒザをカデスタムのボディと頭に打ち込んだ。
最終第5ラウンド、カデスタムは劣勢の挽回を試みようとする。ノックアウト勝利のために一撃必殺を狙うが、アバゾフはそれに屈するにはタフすぎたし、強すぎた。
カデスタムの繰り出す攻撃をかわし、受け止めただけでなく、アバゾフはカウンターで積極的に反撃し、ジャッジのスコアも取りにいった。
25分間に及ぶ戦いの後、ジャッジはすぐにアバゾフのユナニマス判定勝ちの決断を下した。
この勝利によりアバゾフは、総合格闘技での戦績を22勝4敗に伸ばし、史上4人目のONEウェルター級世界王者の座に輝いた。