【2/28大会】江藤公洋、元練習相手のカーンと対戦へ
江藤公洋は、優れたグラップラーとして知られているが、2月28日(金)にシンガポールで開かれる「ONE:KING OF THE JUNGLE」では、打撃も披露し、バランスのとれた総合格闘家であることを証明するつもりだ。
31歳の江藤は、シンガポール・インドア・スタジアムで、地元ヒーローであり、KOアーティストとして知られるアミール・カーン(シンガポール)とライト級で対戦する。
「(自分は)レスリングが強いとはいろんな人に言われているが、総合格闘技なので、打撃からのテイクダウンだったり、テイクダウンのフェイントからの打撃という連携がスムーズに行くようになっているので、そこの部分で成長した姿を見せられればと思う」
大学までレスリングに取り組んでいた江藤は、2013年7月に総合格闘技デビュー。その後4年半で13勝3敗2分の戦績を築いた。
2018年3月、ONEの人材育成、発掘のための大会・番組「ONEウォーリアー・シリーズ(OWS)」に参加。初戦はパク・デソン(韓国)に敗れたが、その後卓越したグラップリング技術を駆使して3連続でフィニッシュ勝利を決め、ONEチャンピオンシップ本戦への契約を勝ち取った。
- 【2/28大会】カーン「江藤公洋戦、1か2Rでフィニッシュ」
- 【2/28大会】江藤公洋、職場の理解が支えた「格闘技ドリーム」
- 【2/28大会】KING OF THE JUNGLE、放映のみ無観客試合に
2019年7月の「ONE: MASTERS OF DESTINY」でONE本戦デビュー。因縁の相手のパクと再戦して敗れた。
その際の教訓から、練習を変えた点がある話す。
「練習環境は変えていないが、組み立て的なもの、試合に入っていくイメージをさらに普段練習からつけるようにしている」
「OWSは基本的に無観客試合。そのあと(ONE本戦初出場で)お客さんが入った会場で、びっくりした。(ONE本戦を)会場で見たことはあったが、自分が実際に入っていくという時に一斉に、歓声というか、空気感に舞い上がった。1ラウンド目は良かったが、2ラウンド目で集中力が持ち切れなかった」
「そこで練習の時は、目を閉じて、観客がいる中で行くぞ(と想像して)、スパーリングに入るような練習を多めに、常に意識してやっている」
ONE本戦2戦目となる今回の相手も、偶然ながら見知った“顔”。対戦相手のカーンとは、共にトレーニングをしたことがあるのだ。
2018年10月、江藤はカーンが所属するシンガポールのメガジム「Evolve MMA」を訪れた。
「(カーンが)タイトルマッチをやる前のトレーニングパートナーとして呼ばれて、スパーリングパートナーとして練習をした」
「いい選手と思っていたし、お互い成長している部分もあると思うので、そこをぶつけ合っていい作品というか、誰が見ても楽しめるようなアグレッシブな試合ができればと思っている」
江藤は世界級のグラップリングに加え、打撃のスキルを磨いてきた。これらの技術が今回の試合の鍵になるという。
「打撃とテイクダウンをうまく使って、フェイントからの打撃や、打撃からのテイクダウンと混ぜることによって、(相手の)意識が散ると思う」
「ケージの方がいい。(リングと違って)体を逃がしたりとかいう、そういう展開がケージだとないので、ケージレスリングは自分も得意というか、やりやすいと思っている」
カーンは、シンガポールのムエタイチャンピオンであり、元ONEライト級世界タイトル挑戦者でもある。そして今回の試合ではフィニッシュ勝利を狙っている。
カーンはKOアーティストとして知られており、ライト級のトップ選手クリスチャン・リー(シンガポール)共にONEでの最多ノックアウト数記録を持っている。
江藤は、この強敵と対峙する戦略を練っている。
「(カーンは)テイクダウンと、寝技の展開をしたくないと思うので、低い体勢で、アウトボクシング的な展開を取ってくると思う」
「相手がちょっとリーチは長いとは思うが、まわって、ジャブ当てて、詰めてきたらカウンターで多分ストレートかミドルを当ててきてまた距離を取るのかな、という感じがする。懐に入れれば取れるな、という印象だ」
江藤ははっきりとしたゲームプランを描いており、格闘技のスキルを発揮できれば、この金曜日、キャリア史上最大の白星を挙げることができるだろう。
シンガポール|2月28日 (金) |ONE:KING OF THE JUNGLE|公式アプリで生中継(無料)|日本公式Twitter|日本公式Instagram