【8/16大会】負傷抱えTKO勝利ルーシラー「次はエナッシと王座戦」
ONEスーパーシリーズで4連勝を達成したルーシラー・プーケットトップチームは、世界王者に挑戦する資格を得たかもしれない。
ルーシラーは8月16日(金)、「 ONE: DREAMS OF GOLD」フライ級ムエタイで、サバス・マイケルを相手に2RTKO勝利を挙げた。これでプロ通算190勝。
8度のムエタイ世界王者に輝いた38歳は、第1Rは華麗なキックやスイープ、投げで相手の攻撃に対処。第2Rとなると、猛攻を開始。
ルーシラーは、相手の右足を捉えてマットに転がした。マイケルは左腕を負傷し、試合続行は不可能となった。
試合の幕引きは少々苦かったが、ルーシラーは、ONEでの無敗記録を保った。だが、実はこの試合の前に負傷していたという。タイ・バンコクのインパクト・アリーナの熱戦、世界タイトル戦についてインタビューで語った。
ONEチャンピオンシップ:試合前の気持ちはどうだったか?
ルーシラー・プーケットトップチーム:実は試合前に負傷をしていたんだ。パッドを打っている時に、肉離れを起こしてしまって、ほとんど2週間トレーニングができなかった。自転車とスイミングぐらいしかできなかった。医者は、3ヶ月は休めと言ったし、ジムの代表は欠場してほしがっていたが、すでに宣伝は始まっていたし、何より自分はそのためにハードなトレーニングを積んできた。欠場は絶対したくなかったから、戦うことにした。走り込みで体重を落とすことができなかったから、食事制限をした。
ONE: 試合序盤、怪我の影響でアプローチを変えるようなことはあったか?
ルーシラー:第1Rでは、足の痛みを感じたが我慢した。すぐに相手が自分より随分遅いことに気づいた。自分の方がよっぽど早かったんだ。そこで、自信を取り戻した。
ONE: 第2Rが始まった時の気持ちは?
ルーシラー:第2Rに入って、より自信が付いてきた。だが、まだ足を心配していた。「たったあと6分だ!」って自分を奮い立たせた。
ONE: そんな状況でどうやってTKOを?
ルーシラー:相手が膝蹴りできた時に、フックで応戦し、パンチに繋げた。その後、足を捉えて投げたんだ。フックが相手に効いているとわかっていた。コントロールを失っているように思えたから。投げた時に、相手は正しく受け身が取れなかったようだ。その後何が起こったか詳しくはわからなかったが、立ち上がるのに時間がかかっていたようだった。そこで肘に問題があるって気づいた。その後、レフェリーが試合を止めた。
ONE: 勝利についてどう思うか?
ルーシラー:勝てて嬉しい。試合は好きだし、自分の技術を証明できれば、結果に関わりなく幸せだ。自分にとって、全ての試合が重要。練習もよくするし、特に試合前のトレーニングと準備ではハードワークをする。それが役に立ったとわかるのは嬉しいことだ。マイケルの腕については気の毒に思う。あれは意図した結果ではなかった。3ヶ月は休まなければならないだろうから、本当に気の毒に思っている。
ONE: 久々のタイ国内での試合はどうだったか?
ルーシラー:タイでファンの前で戦えて、とても誇らしかった。
ONE: 次の目標は?
ルーシラー:ONEの世界タイトルマッチで戦いたい。キックボクシングの世界タイトルがいい。新王者のイリアス・エナッシと戦いたい。ロッタン・ジットムアンノンは自分の階級のムエタイ世界王者だが、タイ人相手に世界タイトルを争いたくはない。中国ではたくさんキックボクシングの試合をしたし、自信がある。自分のスタイルはキックボクシングにも合う。エナッシを破るための準備はできていると思う。