リアム・ハリソン「引退前にONEのベルトを」
リアム・ハリソン(英国)の目標はシンプルだ。スリリングな打撃を披露してONEスーパーシリーズのファンを沸かせ、ONEバンタム級ムエタイ世界タイトルを獲得することだ。
34歳のハリソンは、ムエタイに関してほぼ全ての目標を達成してきた。新型コロナウイルスの世界的流行が収束し、ONEチャンピオンシップの2020年の大会スケジュールが再開する時、ハリソンの次なる目標は非常に明確だろう。
「もちろん、体を維持しようと努力してきたが、戦いたいし、試合の日程を決めたいし、ゲームプランを立てていきたい」
「戻るのが待ちきれない。最高の舞台に立ち、自分もファンも大好きな、激しいパフォーマンスを見せたい」
ハリソンはこれまでに、メジャー大会で3回の衝撃的な試合を披露してきた。「ONE:LEGENDARY QUEST」ではロドレック・PK・センチャイムエタイジム(タイ)と対戦。ユナニマス判定で破れたものの、目の離せない激しい攻防を展開した。また、直近では「ONE:A NEW TOMORROW」でモハメド・ビン・マムード(マレーシア)にKO勝ちを収めている。
ハリソンはONE公式アスリートランキングのトップを目指して、引き続き歩みを進めるつもりであり、その視界にはカギになる2人のターゲットを捉えている。
「ロドレックとの再戦はおもしろいだろうが、ムエタイのトップ5に割って入りたい。見たところ、ムアンタイ・PK・センチャイムエタイジム(タイ)が5位で、ボボ・サッコ(フランス)が2位。両者のどちらかだったら素晴らしい」
ハリソンは既に、サッコと何度か対戦経験があり、世界最大の格闘技団体ONEで再び合間見える機会を楽しみにしている。
「サッコとは数年前、フランスで戦って負けているから、再戦は悪くない」
「その時は大きなグローブと肘当てを着けて戦っていて、第3ラウンドて足を骨折し、第4ラウンドで脛が割れた。最悪だった」
「でも正直に言って、彼に恨みはない。彼はちょうど良いポジションにいて、自分はランキングを上がりたい。ただそういうこと」
ハリソンはサッコとの対戦を楽しみにしているものの、ルンピニースタジアムと「チャンネル7スタジアム」のムエタイ世界チャンピオンであるムアンタイとの試合は、特に両者の戦い方を考慮すると、いっそう魅力的だと考えている。
“エルボー・ゾンビ”のリングネームで知られるムアンタイは、得意の近距離からの攻撃を生かすために、積極的に間合いを詰めるのが好きで、一方のハリソンも下がりはしない。
この組み合わせは、ハリソンが求めている類のマッチアップになる可能性がある。
「自分と彼を戦わせてほしい。爆発的な、観客を盛り上げる素晴らしい試合になる」
「どちらかが倒れて終わるだろう。それが自分なのか、相手なのかはわからないが、99%の確率でそうなると確信している」
もしトップランクの選手を倒せば、現ムエタイバンタム級王者のノンオー・ガイヤーンハーダオ(タイ)への挑戦に手が届くところまで行けるとハリソンは分かっている。
ノンオーは2018年4月のONEデビュー以降、バンタム級のトップに君臨しており、戦績は6勝0敗と完璧だ。だがハリソンは輝かしい経歴を持つ上、ファンを楽しませるスタイルで知られており、世界タイトル戦の挑戦者に一気に浮上する可能性もある。ハリソンが選手としてやり残した、最後の仕事だ。
「もし次の試合をまたKOで勝てば、その後にノンオーに挑戦出来ない理由は何も見当たらない」
「文字通り、他の全てのタイトルを獲得してきた。ONE以外の団体で直近4試合勝っているし、一番最後の試合は良い形でのKOだった。だからもう一度素晴らしいKOを見せることができれば、その試合に近づけると思っている」